もふもふ ひな愛らしく 渡良瀬遊水地でトラフズク誕生 渡良瀬スケッチ⑯

顔をかくようなしぐさをするトラフズクのひな

 栃木県小山市や栃木市などにまたがる渡良瀬遊水地内で今春、トラフズクのひなが誕生した。5月上旬に足を運ぶと、すでに巣立ちを終えており、親鳥と離れた木に止まって愛らしい表情を見せていた。

 トラフズクはフクロウの仲間で、成鳥の全長は35~40センチ。主に本州北部の林で繁殖し、遊水地内には複数箇所に巣があるとされている。夜行性で、ネズミなど小型の哺乳類を餌とし、昼間は木々の中で休んでいることが多い。

 遊水地内にある営巣地では今年、4月中に複数のひなが誕生したとみられる。この日は、ひなが別々の木に止まり、葉の間から顔を出していた。顔をくるくると回したり、毛繕いのため顔の周りをかいたりするようなしぐさもしていた。

 もふもふとした白い羽毛をまとったひなたち。周囲にはその姿目当てのカメラマンも多く訪れていた。

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