アダム・スコットが「全米オープン」でタイトリスト新ドライバーを投入

全米オープンの練習ラウンドを行うアダム・スコット(Jared C. Tilton/Getty Images)

◇メジャー第3戦◇全米オープン◇パインハーストリゾート&CC パインハースト No.2(ノースカロライナ州)◇7548ヤード(パー70)

ここ数年、用具契約フリーのアダム・スコット(オーストラリア)はテスターとして能力の高さを証明してきた。スコットが週ごとに異なるパター、ウェッジ、アイアン、フェアウェイウッド、ミニドライバー、ドライバー、果てはゴルフボールまでテストする姿が目撃されてきた。ブランドに関係なく、何が自分にとってベストなのかを追求しているのだ。

例えば、2024年のスタート時点はピン「ブループリントSアイアン」を使用していたが、数カ月後に「スリクソンZX7 Mk II」に替え、3週前の「チャールズシュワブチャレンジ」では、三浦技研「KM-700アイアン」を使用している。

ドライバーに関しては、キャロウェイ「パラダイムAiスモーク◆◆◆」とテーラーメイド「Qi10」を交互に使用する形で1年のスタートを切り、その後に大半はテーラーメイドのセットアップに落ち着いた。どうやら自分に合うものを見つけたようで、2週前の「RBCカナディアンオープン」まで藤倉コンポジット「ベンタスTRブルー」6Xシャフトを装着したテーラーメイドのドライバーを使用していた。

しかし、今週開催の「全米オープン」で新しいドライバーが割り込んできた。タイトリスの新「GT2」モデルである。これは前週の「メモリアルトーナメント」でPGAツアーの選手にお披露目されたモデルで、一般向けにはまだリリースされていない。

熱心なテスターのスコットが、すべての新作ドライバーをテストしているのは言うまでもない。テスティングでは、GT2ヘッドでボール初速が時速2マイルアップしたそうだ。GolfWRX.comは全米開幕前日の水曜午後に、本番でGT2を投入する構えであることを本人から確認した。

アダム・スコットのタイトリスト GT2ドライバー(提供GolfWRX)

スコット以外にもGTモデルへ乗り換える選手は大勢いて、その中にパトリック・カントレー、ウィンダム・クラーク、ウィル・ザラトリス、そして注目のアマチュアであるゴードン・サージェントらが含まれる。

横から見ると(提供GolfWRX)

ちなみにスコットは現在、藤倉コンポジット「ベンタスブルー」6TXシャフトが装着され、シュアフィットホーゼルがB2(標準ロフトで0.75度アップライト)にセットされたロフト角10度のヘッドを使用している。

スコットのドライバーのシャフト(提供GolfWRX)

PGAツアーの選手の多くはGTモデルについて、ボール初速が上がり、スピン量の一貫性がよりタイトになり、安定性が向上したほか、フェースの打音がよりミュートされたようになったと指摘している。スコットのギアへの究極の探求心は、「全米オープン」でタイトリストの新作ドライバーに行き着いたようだ。

(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)

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