2位に11秒差 女子シングルスカル・田中(大村)圧勝 全九州高校大会

【ローイング女子シングルスカル決勝】2位に11秒の大差をつけて優勝した田中(大村)=佐賀市、富士しゃくなげ湖水上競技場

 全九州高校大会は16日、各地で16競技が行われ、長崎県勢はローイングで女子シングルスカルの田中真緒(大村)がトップゴールしたのをはじめ、男女計3艇が優勝を飾った。
 セーリング勢も健闘。女子420級で長崎工のB艇が3位、A艇が5位、女子シングルハンダー級で久松希樹(長崎北陽台)が2位に入るなど、男女計4艇がインターハイ出場権を獲得した。
 柔道勢も入賞ラッシュ。男子60キロ級の濵口大誠(長崎日大)、73キロ級の堀暁登(長崎東)が優勝するなど、3位以内に男女計10人が入った。レスリング男子55キロ級の小川大和(島原)は3年連続で九州王者に輝いた。陸上インターハイ北九州地区予選(各種目6位以内、女子ハンマー投げは4位以内、混成は3位以内がインターハイ確定)の女子七種競技は井上みさき(長崎日大)が4796点の大会新でV2。女子ハンマー投げの竹村紗奈(長崎女)は48メートル77の県高校新で3位に入った。
 なぎなた団体の松浦は3位入賞。サッカー男子の国見は準決勝で龍谷(佐賀)に2-2からのPK戦4-5で惜敗。バスケットボール女子の島原中央も準決勝で精華女(福岡)に56-69で敗れた。
 17日は各地で5競技を実施する。

◎スタート克服 インハイは頂点を取る
 ローイング女子シングルスカルはU19日本代表候補入りしていた田中(大村)が圧勝。決勝は2位に約11秒の大差をつけてゴールした。溝上監督は「大会を通じて課題だったスタートを克服しつつある」と教え子の成長に目を細めた。
 昨年11月、今大会と同じ会場で開催された全国選抜大会九州地区予選。予選を1位通過しながら、決勝で転覆した。自分のふがいなさに泣いた。以降は「同じ九州で絶対にリベンジする」と心に誓い、がむしゃらに練習。迎えたこの日のレースは、予選、準決勝と徐々に調子を上げ、決勝もスタートから積極的に仕掛けた。体を大きく使いながらすぐに先頭に出ると、その後もスピードが落ちることはなかった。
 高校入学後に初めて握ったオール。それからたくさんの努力を重ね、いよいよ高校最後の夏に臨む。「これまで悔しい思いをしてきた分、インハイは絶対に強い人たちに競り勝って頂点を取る」。エースは力強く宣言した。

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