バイデン氏がセレブと選挙資金集会、3000万ドル調達 最高裁批判も

Andrea Shalal Nandita Bose

[ロサンゼルス 15日 ロイター] - 11月の米大統領選で再選を目指すバイデン大統領が15日、ロサンゼルスで選挙資金イベントを開き、3000万ドル超を集めた。イベントにはオバマ元大統領や俳優のジョージ・クルーニーさん、ジュリア・ロバーツさんらが出席した。

バイデン氏はこの席で連邦最高裁を非難。人工妊娠中絶を全米で合法化した1973年の「ロー対ウェイド判決」を覆しただけでなく、保守派のトーマス判事が体外受精や避妊の自由なども再考すべきと述べたと言及。「これほどまでにずれている裁判所はかつてなかった」と主張した。

大統領選で争う共和党のトランプ前大統領は、最高裁判事(9人)の6人を占める保守派のうち3人を指名。バイデン氏は、トランプが再選された場合、新たに2人の判事を指名する可能性があるとし、危機感を示した。

バイデン氏の就任以来、最高裁の保守派は大学入学選考で黒人などを優遇する積極的差別是正措置(アファーマティブ・アクション)に違憲判断を下したほか、同性愛者の権利、銃規制などを制限。また、移民や学生ローンなどを巡るバイデン氏の政策も阻止してきた。

オバマ大統領は「最高裁の権力は選挙によって決まる。今われわれが目にしているのは、トランプ氏が当選した2016年の副産物だ」と語り、今回の選挙の重要性を訴えた。

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