「難しいとは言いたくない。自分だからこそできると…」 2軍で再調整するソフトバンク石川柊太 先発と中継ぎの併用で味わった苦悩

16日の阪神戦で、前川(左)に右越え満塁弾を浴びた石川(撮影・穴井友梨)

ソフトバンクの石川柊太投手(32)が17日、出場選手登録を抹消された。2軍で先発として再調整する見込み。

石川は16日の阪神戦で先発。初回に四死球から満塁のピンチを招き、前川に先制の満塁本塁打を浴びた。この一発が響いて敗れたチームは交流戦優勝を逃し、自身も今季2敗目を喫した。

試合後は悔しさをにじませつつ「仕方ないですね」と繰り返した。これには理由があった。今季は9試合に登板して起用法は先発が5試合、中継ぎが4試合。登板間隔が空くことも多かった。

ロングリリーフとして待機している際はブルペンでも球数を投げられない日々が続いた。「試合は投げてないのに、どんどん思い通りに投げられなくなっていく。その感覚はすごくしんどかった」。

大変な役回りだったのは想像に難くない。ただ、石川は「難しいとは言いたくない。自分だからこそできると思って(首脳陣から)『やってくれ』って言われたので」と役割を全うできなかったことを悔やんだ。

2軍では先発として再調整し、球数を投げ込んで調子を取り戻す。「試合に入っていく感覚、対バッターでどう攻めていくかっていう試合勘ってところを養って、心身ともに上げていきたい」。シーズンは交流戦が終わったばかり。下を向いている暇はない。(大橋昂平)

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