「原発事故は終わっていない」950人が裁判所前で抗議 国の責任否定、最高裁判決から2年 福島

原発事故をめぐる集団訴訟で、最高裁判所が国の責任を認めない判断を示してから、6月17日で2年です。17日は、原告だった人や、いまも別の裁判で争う人たちが最高裁の前に集まり、判決に対して抗議しました。

最高裁前「未来に誇れる判断を!」

最高裁の前で、声をあげる原告やその支援者たち。判決から2年となる17日、およそ950人が裁判所を囲み、判決に抗議しました。

2年前、最高裁は先行する生業訴訟など4つの裁判で、国の責任を認めない判断を示し、後続する裁判でも、同様の判決が続いています。集会に先立ち、主催する団体は、公正な審理などを求める3万筆あまりの署名も提出。その後、各地から集まった原告などが、それぞれの思いを訴えました。

愛知岐阜訴訟・岡本早苗さん「原発事故は終わっていません。みなさんで一緒に未来に胸を張って手渡せる社会にしていきましょう」

第一陣の判決が確定し、いまも第二陣の裁判が続く、生業訴訟の原告団長・中島孝さんは…。

生業訴訟・中島孝さん「現場で苦しみつつ何度も立ち上がろうとしている福島の人たちが圧倒的に多い。未来の世代が苦しみを味わうことのないように、きちんと整理することが、原発事故を体験した我々今の世代の責任だと思う。我々の戦いは次の世代に直結していると思うので頑張っていこうと思う」

2年が経過したいまも、原告たちにとって判決は区切りとなっておらず、原発事故の責任を問う戦いはいまも続いています。



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