大谷翔平の打順は何番? ベッツ離脱で1番浮上も米記者が「良策ではない」と指摘する理由

ベッツ離脱で大谷翔平の打順も変わりそうだ

ドジャースが激震に見舞われている。大谷翔平投手(29)は16日(日本時間17日)、本拠地ロサンゼルスでのロイヤルズ戦に「2番・DH」で先発出場。今季初の2打席連続本塁打となる18号、19号ソロを放った。

試合にも3―0で快勝したが、予期せぬアクシデントも発生した。1番打者として強力ドジャース打線の切り込み隊長を務めていたベッツが、この日の第4打席で左手に死球を受けて骨折。97・9マイル(約157・6キロ)直球の直撃にはMVP最有力候補もなす術なく、長期の離脱を余儀なくされた。

ベッツはここまで72試合に出場して打率3割4厘、10本塁打、40打点の成績で出塁率も4割5厘に9盗塁。2番・大谷、3番・フリーマンにつながる豪華打線をけん引する大事なキーマンだった。ロバーツ監督は試合後、ベッツに代わる1番を大谷とすることを示唆したが、別の見解も示された。

米メディアの「スポーティング・ニュース」のカイル・マドソン記者は「ドジャースのカギはショウヘイ・オオタニ」と題した上で「ベッツがいない間にオオタニを先頭打者にすることはおそらく良策ではない」と指摘。大谷の出塁率はナ・リーグ6位の3割8分2厘。2番から1番にすれば、打席が回る確率がさらに上がり、よりチャンスメークできるように考えられるが、なぜなのか。

同記者は「オオタニがドジャースの攻撃を最も助けているのは観客席にボールを打つことだ。理想はランナーがいる時にそれをすることだが、ベッツがいないことで走者が塁にいる時に打席に立つチャンスが減る」と説明。要するに大谷に求められる役割は長打、一発で「1番・大谷」では2番で2ランとなるものがソロになってしまうとの主張だ。

大谷の得点圏打率はリーグ59位の2割2分5厘。同記者は「ベッツ抜きの布陣を組むことは容易ではない。この問題を解決することはロバーツにとって今季最も難しい仕事かもしれない」とし「オオタニが日曜日のようなインパクトを残せば、その仕事はずっと楽になる」としたが…。打順の組み換えを迫られる指揮官はどんな決断を下すのか。

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