ECB、物価目標達成に自信 ノイズとシグナルの区別必要=レーン専務理事

[ロンドン 17日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のチーフエコノミストを務めるレーン専務理事は17日、インフレ率には今後「ノイズ」が発生するが、来年、目標の2%に戻ると述べた。

ロンドン証券取引所で行われた「ロイターNEXTニュースメーカー」のインタビューで述べた。

同氏は「来年後半の目標についてはかなりの自信がある」とした上で「このため、入ってくるデータを注意深く解釈する必要がある。ノイズとシグナルを区別する必要がある」と語った。

過去の利上げのインフレ抑制効果はまだ完全には表れていないとし「インフレ動向への影響がすでにピークに達したとは考えていない。ECBが決定した金融政策の効果が続いており、インフレ率は来年まで低下し続けるだろう」と述べた。

ディスインフレの傾向を確認するには、今年、サービスインフレの鈍化が必要だとも指摘。7月のECB理事会までに新しい情報はあまり入ってこないと述べた。

「今年初めのサービス分野の勢いは相対的に強かったと言っていいだろう」とし「これが年後半に失速が必要な分野の一例だと考えている」と指摘した。

フランスを中心とするユーロ圏債券市場の混乱については、無秩序なものではないと指摘。事実上、ECBの介入は必要ないとの認識を示した。

「市場で起きているのはリプライシングだ。現時点で無秩序な市場にはなっていない」と述べた。

ECBは利回りに正当化できない無秩序な動きが見られることを債券市場への介入の条件としている。

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