伊勢萬のウイスキー「神路」が最高金賞 国際品評会で国内唯一 三重

【最高金賞を受賞した「神路」を手にする村田社長(右)と製造開発リーダーの角谷明彦さん=伊勢市小俣町の伊勢萬で】

 【伊勢】三重県伊勢市の酒造会社「伊勢萬」のクラフトウイスキー「ブレンデッドウイスキー神路」が、英国で開催された国際品評会「インターナショナル・ワイン・アンド・スピリッツ・コンペティション(IWSC)」ワールドウイスキー部門で、国内メーカーで唯一の最高金賞を受賞した。

 IWSCは、英国で開催される歴史ある品評会で、世界3大酒類コンテストの一つとされる。神路は、ワールドウイスキー部門に出品し、部門最高得点を獲得して受賞。「華やかなアロマが香り立ち、素晴らしく魅力的な味わい」と評された。

 神路は、2021年に伊勢志摩地域初のクラフトウイスキーとして発売。同社伊勢蒸留所で約15年熟成させたカナダ産グレーンスピリッツと、自社製造したモルトウイスキーをブレンドし、柔らかな口当たりで甘い香りが楽しめる。発売初年度からほかの国際品評会で受賞するなど高い評価を得て、全国から注文が殺到。生産量が限られることもあり、当初から受注に生産が追いつかない状況だという。現在、小売店などは販売しておらず、同社のオンラインストアのみの限定販売。1本(700ミリリットル)税込5千円。

 同社は長年、焼酎を始め多様な酒類の製造を手がけてきた。村田光晴社長は「長年焼酎造りで培った知識や技術、経験の積み重ねが実を結んだ。世界で認められうれしい。今後、さらに高みを目指したい」と話した。

© 株式会社伊勢新聞社