ドローンビジネスサポート協会、ドローンで物資輸送「往復4km/標高差200m/総重量300kg」を実施。能登半島地震の復旧支援にて

受託経緯

能登半島地震により道路が寸断された企業から株式会社Drone Partner's(協会石川県本部)へ「ドローンを使用して事業所復旧に必要な物資が運べないか?」と相談があった。

これまでの一般的なドローン空輸では重さ数kgの物資を運ぶ実証実験に止まっていたが、当協会では2024年発売の最大40kgの物資まで運べる最新機体「DJI FlyCart30」を導入していたことから、細心の計画のもとでの運搬業務を受託致した。

空輸概要

  • 場所:石川県珠洲市の山中
  • 離着陸地点:事業所に最も近い山道
  • 物資輸送地点:離着陸地点より直線距離で約2km、標高差約200m
    ウィンチを使用してドローンをホバリングさせたままで物資を地上に降下あわせて、空輸に使用したスリング・ウィンチバッグなどを送り返す
  • 輸送物資:合計約300kg。最大重量物約20kg
  • ドローンパイロットは離着陸地点と荷受け地点の2箇所(2パイロット)で機体を操縦

フライトプラン

事前準備・飛行計画

事前に現地調査、テストフライトを行い飛行エリアを3D化 電波状況などを考慮したうえで安全な飛行ルートを設計

輸送物資の確認・パッキング

「玉掛け」資格保有者が中心となり、輸送する物資を「大きさ」「重さ」により重量中心点を考慮したうえでパッキングを実施。1フライトの最大重量は25kgで設定

フライト計画:最終15フライト

物資は1フライトあたり25kg未満で13フライト 追加で、1フライト目で受側で使用する資材、12フライト目でお弁当を配達

当日は日の出と共にブリーフィング

チーム編成・業務概要

1)離着陸地点チーム

スタッフ7名(うち依頼企業1名) ・全体管理 ・機体操縦 ・荷物管理 ・バッテリー管理 ・通信連絡 ・記録 ・補助者

2)荷受けチーム

スタッフ7名(うち依頼企業2名) 山崩れ現場を約3kmに渡り登山して荷受け現場に移動 ・全体管理 ・機体操縦 ・荷物管理 ・通信連絡 ・記録 ・補助者

3)運航管理

「DJI DeliveryHub」を使用して岡山の事務所からも運航情報の監視を行い、注意点があれば逐一指示を出す体制にて運用

多くの目で飛行を監視

参加会員

一般社団法人日本ドローンビジネスサポート協会の会員10名 ・石川県:1名(株式会社Drone Partner's) ・山形県:1名(合同会社YAY) ・東京都:2名(J-LINKS合同会社/青鷹Drones) ・茨城県:1名(合同会社YAY) ・神奈川県:1名(TINKER BELL) ・広島県:2名(株式会社MITINAS) ・岡山県:1名(DBA) ・島根県:1名(株式会社安来モーテル)

▶︎日本ドローンビジネスサポート協会

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