長崎県が17日、梅雨入り 昨年より19日遅く

傘を差して中島川沿いを歩く観光客=長崎市栄町

 福岡管区気象台は17日、本県を含む九州北部地方が梅雨入りしたとみられると発表した。平年より13日、昨年より19日遅い。
 長崎地方気象台によると、1951年の観測開始以降、最も遅い梅雨入りは2019年6月26日。今回の発表は速報値のため比較できないが、梅雨入り確定値の統計でみると遅い方から4番目。統計上、梅雨入りが遅い場合は、梅雨期間が短く降水量が少ないこともあるが、宮田博治気象情報官は「15日からの降水量1カ月予報は平年並みかやや多い。一度に激しい雨が降る可能性が高い」としている。
 また、南からの暖かい空気の影響で、気温は降雨時も下がらず高くなるとみられる。「熱中症や、蒸し暑さによる体調の変化にも気を付けてほしい」と呼びかけている。
 県内は17日、前線や暖かく湿った空気の影響でおおむね曇り、雨も降った。長崎市中心部の中島川沿いでは、市民らが傘を差して足早に歩くなどしていた。観光で訪れた佐賀市の美容師、中溝可鈴さん(20)は「梅雨はじめじめしてあまり好きじゃない。明けたら、海など外に遊びに行きたい」と話した。
 今後1週間は晴れる日もあるが、九州南岸付近の前線が北上し、20日ごろから雨や曇りの日が多くなる見込み。平年の梅雨明けは7月19日ごろという。

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