廃校跡に小型ロケット実験施設 千葉工大が肝付町で計画、年内の打ち上げ目指す

 千葉工業大学(千葉県習志野市)が、学生が開発する小型ロケットの実験施設として、鹿児島県肝付町の岸良小学校跡地の活用を計画していることが17日、分かった。気象などの条件が合えば、年内にも最初の打ち上げを目指す。

 組み立て式の発射台を使って校庭から打ち上げる。地元の小中高生や住民向けにロケットや宇宙に関する講座などのイベントも開くという。同大広報は「肝付町を盛り上げる力になりたいと考えている」としている。6月中に町と協定を締結する予定。

 同大は宇宙産業関連の研究や人材育成に力を入れており、来年度から工学部の機械電子創成工学科を宇宙・半導体工学科に改組する。町内にある宇宙航空研究開発機構(JAXA)内之浦宇宙空間観測所とも固体燃料ロケット「イプシロン」の搭載衛星に測定機を積むなど、研究開発で協力している。

 同町辺塚海岸では、鹿児島大学や第一工科大学などでつくる「鹿児島ハイブリッドロケット研究会」が小型衛星打ち上げを目指し、小型ロケットを打ち上げている。

〈資料写真〉鹿児島大学や第一工科大学などでつくる「鹿児島ハイブリッドロケット研究会」が2月、肝付町の辺塚海岸で打ち上げに成功した鹿児島ロケット5号機

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