リンダ・キャリエール、細野晴臣プロデュースの幻のアルバム発売に際し山下達郎らのコメント到着&先行配信も開始

細野晴臣プロデュースで制作されたリンダ・キャリエールの幻のアルバム『Linda Carriere』の発売に際し、楽曲提供アーティストからのコメントが到着。あわせて、6月18日(火)より先行デジタル・シングル「Socrates」の配信がスタートしています。

『Linda Carriere』は、1977年に細野晴臣とアルファレコード(当時)がプロデューサー契約を結び、その記念すべき第1作として米ニューオーリンズ生まれのリンダ・キャリエールのデビュー・アルバムを山下達郎、佐藤博、吉田美奈子、矢野顕子らの協力で制作したものの、世界戦略を担う当時の海外スタッフの反応が悪く、不運にもお蔵入りになっていた伝説の作品。

今回、アルファミュージックに保管されていたマルチ・テープから本アルバムのプロデューサー・細野立ち合いの元、世界的なエンジニアのGOH HOTODAの最新ミックスが行なわれ、録音から47年を経て遂に商品化が実現しました。

CDはアルファミュージックの創立記念日となる7月17日(水)に、アナログ盤は8月3日(土)にアルファミュージック創立55周年プロジェクトの一環として発売されます。

[コメント]

リンダ・キャリエールのアルバムがお蔵になったことでYMOが始まったんですよね。
それがなかったら多分僕はプロデューサー業をずっとやっていたと思うんですよ。
今思えば大事なポイントだったんだなと思います。
それにしても、よくあんな曲をみんな書いてくれたなぁ。
今聴いてもらいたいな、というのが凄くあるんですよ。
その当時の楽曲として、あるいは演奏として、歌として、
完成度がこれほど高いものが今ではありえない。
今作るってわけにはいかない。
70年代の成果というか、隠されていた宝物みたいなアルバムだと思います。
――細野晴臣

忘却の彼方から突然に戻って来た音楽。
このメロディ、この歌詞、この歌声だったよね。
戻って来てくれてありがとう。
――矢野顕子

今の今まで、リンダ・キャリエールがその後ダイナスティのメンバーになったことを知りませんでした。細野さんプロデュースによる海外女性シンガーのアルバムという、当時としては先駆的な試みでした。私は作曲を2曲、編曲を4曲担当させていただきました。残念なことに、その後この企画がお蔵入りになったと知り、勿体ないので「Love Celebration」は自分のアルバム『Go Ahead!』でセルフ・カヴァーしました。携わった皆さんのエネルギーが満ちあふれた作品です。
――山下達郎

懐かしいアルバムの初めてのリリース!当時の事、そんなには憶えていないのですが、外国向けに作る、と言われた様な、言われない様な…その程度の記憶しかない。そうそう、ひとつだけお伝え出来るのは、当時結局リリースされなかったので「Proud Soul」はその後、「猫」ってタイトルの曲に作り直したって事!
――吉田美奈子

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