最下位脱出へ西武がチーム打撃練習 40歳コンビも異例の参加 逆襲へ栗山巧「着火役に」

ケース打撃の練習に参加した西武・栗山

最下位からの巻き返しを期す西武が19日、埼玉県所沢市のベルーナドームで全体練習を行い、エンドランやスクイズなどのチーム打撃を確認した。12球団ワーストのチーム打率2割2厘、143得点にとどまっている打線で得点機会を増やすため、つなぐ打撃の意識を徹底した。

チーム打撃の練習には栗山巧と中村剛也の両ベテランも参加。栗山が「久々で、ちょっと記憶にない」と言うほど、実績十分な2人がシーズン中にチーム打撃の練習に参加するのは異例だ。平石洋介ヘッド兼打撃戦略コーチは「だいたい免除されるけど、全員で意識を持ってもらうという意味で入ってもらった」と説明する。通算2132安打の栗山は「もちろん打線の一人として監督が勝負と思ったら応えるつもり」と受け止め、1打席限定の予定だった練習に若手と同じく2打席参加した。

栗山は春先こそ打撃不振に陥っていたが、4日に1軍復帰してからは出場12試合のうち8試合で安打を放ち、交流戦打率は2割5分7厘と安定している。それでも「着火役になることがもう一つできなかった」と悔やむ。「自分が守備に出るのは、やっぱり攻撃でなんとかしてほしいという期待だと思う。もうちょっと自分でもやらなあかんなと思っている」と打撃職人としての自覚と責任感をにじませた。

18日の全体練習は中村剛、源田とともに免除され、1日長く休養した。「いい準備期間だったと言えるよう、(リーグ戦再開)一発目から全開でいけたら」。10・5ゲーム差をつけられている5位オリックスとの3連戦(21~23日、京セラドーム大阪)で、今度こそ〝着火役〟としてチームを勢いづけさせる覚悟だ。(末継智章)

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