「次の大会で自分のベストを」バトン操り美しさ競うバトントワーリングに励む高校生【佐賀県】

シリーズでお伝えしているかちスポ。今回は音楽に合わせてバトンを操るバトントワーリングに励む高校生です。長時間の練習に打ち込む集中力で高度な技術を磨き、全国の舞台でもベストの演技をめざします。

【中川柚希さん】
「珍しいスポーツだからこそ、周りの人にすごいと思ってもらえることや、金属の棒1本で色々なことを表現できる」

音楽に合わせて金属の棒を操る「バトントワーリング」体の動きと組み合わせその美しさを競います。
真剣なまなざしで器用にバトンを回す、中川柚希さん15歳。佐賀商業高校の1年生で、高校のバトン部と、武雄市のバトントワーリングクラブミキバトンチームに所属しています。
表現力が求められる芸術性の高いスポーツに取り組む中川さんですが実は超がつく恥ずかしがりや。しかし、大好きなバトントワーリングをしている時は周囲を気にせず演技に没頭します。

【中川柚希さん】
「緊張しても平常心でいられる、数々の大会を経験していくうちにその力が身についた」

バトントワーリングとの出会いは小学校1年生のとき。地域の祭りでパフォーマンスを見た祖母に勧められたことがきっかけでした。小学校6年生のときには12歳以下で日本一に。今年1月に開かれた九州大会でも優勝を果たしています。

【チームメイト】
「全国大会行ったり九州で1位とったりするところがすごいから(中川さんの)そういうところを見習いたい。憧れている選手(中川さん)を見ると自分も頑張ろうと思う」

中川さんの種目はバトンを2本使う「トゥーバトン」と3本使う「スリーバトン」。バトンが常に空中にある状態で、ほかのバトンを投げたり、回したり。数百種類にも及ぶバトン操作には高度な技術が求められます。
また、約70センチのバトンの動きをとらえる力が必要で中川さんはタイミングを外さないのが強みです。

【中川柚希さん】
「特にスリーバトンの基本的な回し方はとても難しく時間がかかった。何度も繰り返して同じものをしてできるようになった」

【一ノ瀬美希監督】
「バトンは反復練習がすごく大切だが(中川さんは)ずっと同じことをやり続ける力があるのでそういう練習を何年も何百時間もやり続けてきたのでそこがあの子の良いところなのかなと。いざってときにやはり決めてくる強い心がある」

ほぼ毎日学校の部活動やチームの練習に参加し、長いときは午前9時から午後5時まで1日中練習に励んでいる中川さん。練習以外の場では違う表情を見せます。高校の昼休みには友達と盛り上がる姿が。貴重な癒しの時間になっています。

【中川柚希さん】
「友達と過ごしたり遊んだりすることが好きでとても気持ち的にリラックスできる」

【友人】
「とても話しやすくてやさしい。(すごいのは)練習を毎日頑張っているところ」
「1位をとったと聞いたときはびっくりしたこれからもがんばってほしい」

【中川柚希さん】
「大会前など友達に応援してもらえて頑張ろうと思う」

3月の全国大会では8位入賞という結果に終わった中川さん。高校生になり、次の大会から18歳以下の部に上がるため周りは年上の選手ばかり。より厳しい戦いが待っています。

【中川柚希さん】
「(2種目とも)決勝に残れて4回フロアで踊れたことは良かったが、納得のいく演技ができなかったのが悔しかった。バトンを取るだけではなく足元やスピードなど質の強化を課題に練習している。次の大会で自分のベストを出しリベンジしたい」

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