空洞なのにグリップ!?まさに「Xの献身」 フットジョイ「プロSL X BOA」試し履き

フットジョイ「プロSL X BOA」(撮影/有原裕晶)

シューズマニア・室井、セールスプランナー・塩田、元中古ショップ店長・桂(新加入)の"GDOシューズ三兄弟”が、季節ごとに新作モデルをテストする恒例企画(2024年春夏モデル編)。今回はフットジョイ「プロSL X BOA」をPick Up!

デザインも性能もオールNEW!

全てが刷新されたNEW PRO SL Xが登場した(撮影/有原裕晶)

【塩田】
今日のラウンドで履いてもらうのはフットジョイの新作「プロSL X BOA」です。

【室井】
ちょっと待って! いつもの「プロSL」と全然違うし、フットジョイらしくないデザインですね。

【塩田】
今作は完全リニューアルしたオールニューバージョンです。

【桂】
私も「プロSL」を持っていますけど、見た目もアウトソールも全く違うことに驚きました。

スイング時に地面からしっかり反発力を得られる(撮影/有原裕晶)

【室井】
なぜ、こんなに変わったんですか? 今までのモデルも世界的評価は高かったのに。

【塩田】
フットジョイと言えばPGAツアーでは人気のメーカーです。2016年に初代「プロSLシリーズ」が発売されてから、スパイクレスシューズを大流行させました。

【室井】
言わば、スパイクレスシューズの王者ですよね。

【塩田】
それに「X」がついたんです。

X型の空洞が、さらにグリップ力を高める

「X-Wing」からエネルギーを放射状に伝導し、地面に吸い付きグリップ力をアップ(撮影/有原裕晶)

【室井】
そもそも「プロSL」に慣れすぎてしまって、Xにまだ違和感があるんですが…。

【桂】
このXってどういう意味なんですか?

【塩田】
アウトソールの形状を見てください。中央部分がX 型の空洞みたいになっていて、少し地面から浮いています

【室井】
これが1番ビックリしました。フットジョイはアウトソールの性能にこだわってきたメーカーで、色んな工夫をしながらグリップ力を高めてきたのに。

ツアースペックのグリップ力を発揮する(撮影/有原裕晶)

【桂】
Xの部分は空洞なのに新機能なんですか?

【塩田】
これが今回の目玉とも言える3D X-Wingです。X型の部分はサスペンションのような役割になっていて、力がかかるとそれを周辺に逃がしてくれる。その力を周辺部分にあるテクスチャーが吸収することで今まで以上のグリップ力を発揮してくれます。

【桂】
説明だけだとよくわからないので、とりあえず履いてプレーしましょう!

横方向の体重移動に強い!

スイング中の絶対的な安定感を実現(撮影/有原裕晶)

【室井】
第一印象としてはやっぱりフットジョイは硬めですね。最近のスパイクレスシューズは柔らかいタイプがトレンドなのですが、フットジョイは昔から硬い。

【塩田】
の硬さが安定感、グリップ力につながっているから、プロゴルファーでもスパイクレス派が増えたと思います。

【桂】
アウトソールはすごいカチカチですけど、実際に履くとクッション性もありますね

多様なトラクションパターンがコース上のあらゆるコンディションに対応できる(撮影/有原裕晶)

【塩田】
X型のソールはどうでしたか?

【室井】
たしかに横方向のズレにすごく強い。アウトソールの周辺部分で体重移動を抑えてくれる感覚があります。そう考えると、結局、スイング中のズレってシューズの周辺部分に力が入ってズレていたというのがよくわかります。

【塩田】
スウェーに悩んでいる人は特に体感できると思います。ダウンスイングでもしっかりグリップしてくれる感覚があります。

【桂】
アドレスしたときにツマ先側が横方向に広がって見えるので足元が安定する感覚も僕にはありました。

2ラウンド目以降に本領発揮か!?

アウトソール全体の剛性と安定感・衝撃吸収力が、歩行を助ける(撮影/有原裕晶)

【桂】
最初の2、3ホールはアウトソールの硬さに慣れていなかったので、ちょっと違和感がありました。でもハーフくらい回ると硬さに慣れてきて、圧倒的な安定性を感じるようになりましたね。

【塩田】
サイズ感はどうですか?

【桂】
普段は28センチですが、今回は27.5センチにしました。でも、もしかすると27センチくらいがちょうどいいかも。

【塩田】
フットジョイの場合だと0.5センチ、人によっては1センチくらい小さめのサイズがマッチする可能性が高いと思います。

快適な足入れと足首周りをサポート(撮影/有原裕晶)

【室井】
この硬さに関しては1、2ラウンドくらい履いてからのほうが、よりフィット感が出ると思います。ちょっとアマチュアゴルファーには慣れが必要です。

【桂】
私が持っている「プロ SL」は紐タイプなのですが、今回のBOA(ボア)タイプも良いですね。

【塩田】
フットジョイはボアがカカト側についていて、後方から足元全体を均一に締めてくれるのも他メーカーにはない利点です。

3人の評価はいかに?

フットジョイ「プロSL X BOA」の評価は?

製品スペック

あらゆるゴルファーに向けた世界基準のスパイクレスが新しく誕生(撮影/有原裕晶)

●締め付けタイプ=ダイヤルタイプ(ボア)
●素材=アッパー:人工皮革/ソール: 3D成型TPU製 X-Wing
●重さ=約410g(片足/26cm)
●サイズ=24.5cm~30cm(28cmまでは0.5cm刻み。29、30cmは1cm刻み)
●幅=W(EEE相当)
●鋲タイプ=スパイクレス
●防水性能=防水人工皮革
●カラー=ホワイト/ネイビー/ブルー、ホワイト/ブラック/レッド、ブラック/ホワイト

ゴルファーの踏み込むパワーを「X-Wing」が吸収しアウトソール全体に効果的に分配(撮影/有原裕晶)
つま先の青いラインがアドレスでアライメントを意識させてくれる(撮影/有原裕晶)
足首まわりを沿うクッションカラーで心地よいフィット感(撮影/有原裕晶)
アウトソール中央部に搭載した新技術「X-WING」が全ての源(撮影/有原裕晶)
悪いライやバンカー内でも抜群のグリップ力を発揮(撮影/有原裕晶)

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