中国製ワクチン中傷する米軍の心理戦を非難 在フィリピン中国大使館

中国製ワクチン中傷する米軍の心理戦を非難 在フィリピン中国大使館

 【新華社マニラ6月20日】在フィリピン中国大使館の報道官は18日、米軍が新型コロナウイルス感染症の流行期間中、ソーシャルメディア(SNS)を利用してフィリピン人になりすまし、偽情報を流布して中国製ワクチンを中傷する心理戦を秘密裏に展開していたとするロイター通信の最近の報道に関し、非難する声明を発表した。

 声明は次のように表明した。中国は責任ある大国で、新型コロナの流行期間中、各国にワクチンなどの世界的な公共財を積極的に提供し、フィリピンに感染対策物資とワクチンを最初に支援した国である。しかし、中国とフィリピンの感染対策協力は多くの困難と曲折を経た。大きな原因の一つは一部の域外国や勢力による意図的な妨害と破壊で、両国の人々はこれに断固として反対し、力強く闘ってきた。この2年間、内幕の一部が次々と暴かれていった。今回の報道でも、幾つかの真相がようやく白日の下にさらされた。

 米軍の行為には憤りを覚える。米国の偽善的な二重基準(ダブルスタンダード)と邪悪な本質が余すところなく暴露された。米国は常に人権尊重を口にしているが、フィリピンの人々の命と健康という最大の人権については全く反対で、人命を軽んじる行為をしている。米国は同盟国への約束は盤石だと声高に叫ぶが、感染症との闘いのように力を合わせて乗り越える必要がある重要な局面では自国を優先し、フィリピンの人々を孤立無援にした。米国は仁義道徳を説いているが、実際にはフィリピンの人々を助けず、命と健康を無視するどころか、地政学的な私利のため、中国から援助を受けるのをあらゆる手段を講じて妨害した。新型コロナウイルスワクチンという公衆衛生上の世界的な重要問題でデマを流し、全世界の非難をものともせず天下の大罪をあえて犯している。

 人は信なくば立たず、国は徳なくば強くならず。米国が真に自らの主張通りなら、他国に対する偽情報のでっち上げや流布をやめ、大国としてのしかるべき責任を確実に担い、人々の健康と幸福、地域の平和と安定を守る地域の国の努力を確実に尊重すべきである。

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 フィリピンでは、米国が新型コロナ流行期間中、秘密裏に偽情報を流して中国製ワクチンを中傷した上、中国が「いじめ」をしているというイメージを作るため、海洋に関する問題でも同様の行動を取っている可能性があるとする声が上がっている。在フィリピン中国大使館はこれについて「中国とフィリピンの人々は高度の警戒を保ち、目を光らせて、偽情報や扇動を適時に明らかにして制止し、運命を自らの手に握り、両国関係と南中国海の平和と安定を共に守っていくべきである」と表明した。

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