EURO初戦で出番なしのJ・フェリックス。バルサにとってはむしろ朗報? 「このまま評価が下がれば…」

現地時間6月18日に開催されたEURO2024のグループステージ第1節(F組)で、優勝候補のポルトガルがチェコと対戦。後半アディショナルタイムに勝ち越し弾を奪い、2-1で劇的な逆転勝利を収めた。

【動画】ポルトガルの21歳FWが決めた劇的弾
この試合でポルトガルのロベルト・マルティネス監督が3トップに選んだのが、クリスティアーノ・ロナウド(CF)、ベルナルド・シウバ(右ウイング)、ラファエウ・レオン(左ウイング)の3人だ。

さらにゴールが必要な後半には、ディオゴ・ジョッタ、ペドロ・ネト、フランシスコ・コンセイソンといったアタッカーを途中からピッチに送り出している。一方、最後まで出番がなかったのがジョアン・フェリックスだ。

先発予想もあった中で悔しい初戦となったフェリックスだが、しかし悪いことばかりではないという。とくに恩恵を受けることになりそうなのがバルセロナだと、スペイン紙『スポルト』が伝えている。

所属元のアトレティコ・マドリーで指揮官のディエゴ・シメオネと対立し、バルサにレンタル移籍した23-24シーズンは、公式戦44試合で10ゴール・6アシストを記録したフェリックス。バルサでのプレーが「夢だった」と語り、24-25シーズンも残留希望を明言している。

バルサもフェリックスを戦力として考え、残留の道を探っている。しかし、アトレティコはフェリックスを構想外としながらも、契約が29年6月まで残っていることから高額での売却を希望。要求額は6000万ユーロ(約99億円)と伝えられるなど、強気な姿勢を崩さない。

そのため、アトレティコはEUROでフェリックスが活躍して評価を高めることを期待している。ただバルサ側は、交渉を急いでいないようだ。このまま評価が下がり続ければ、アトレティコも強硬な姿勢を崩し、買い取りオプション付きのレンタルを含め、適正価格での交渉が可能になると考えている。

最高で1億ユーロ(約165億円)の評価を受けていたフェリックスの推定市場価格は、6月19日時点で3000万ユーロ(約49億5000万円)にまで下落している。特大の才能を持つ24歳は24-25シーズン、どのクラブでプレーするのか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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