津波で流されても救助されやすい GPS付き救命胴衣が完成 南三陸町職員のアイデアが形に〈宮城〉

津波で海に流された人の救助に役立てようと開発が進められてきた、GPS機能を備えた救命胴衣が完成し、南三陸町でお披露目されました。

完成したのは、フード付きのタイプとフード部分だけのもの、全身を守るスーツ型の3タイプです。いずれも人工衛星を活用し位置を特定する、GPS発信器を組み込んでいます。受信局を設置すれば、災害時にいち早く救助に向かうことが可能になります。
この救命胴衣は、東日本大震災の津波で庁舎が被災した南三陸町職員のアイデアを元に、町と民間企業が協力し開発を進めてきました。

南三陸町職員 高橋一清さん
「亡くなった仲間たちが私の背中を押してくれた。そんな日々を思い起こすたびに一つの形になることは本当にうれしい」

今後は海上保安庁など救助に携わる機関との連携が課題となります。

G72災害支援プロジェクト 有馬朱美代表
「活用してくれる国の機関などにどのように働きかけをして、受け入れてもらい、つながるのか。ここが一番重要になる」

開発企業は来年3月から試験運用を始め、5月の運用開始を目指しています。

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