ペダルの踏み間違い事故防げ 鏡石、高齢者ら対策装置体験

「ペダル踏み間違い急発進抑制装置」を搭載した車に乗車し、効果を体験する参加者ら

 県警は20日、鏡石町の須賀川ドライビングスクールで、「ペダル踏み間違い急発進抑制装置」を搭載した車の乗車体験講習会を開いた。参加者が事故防止につながる先進技術を体感した。

 装置の普及啓発を図るために県警本部が主催し、須賀川署管内3市町村に住む20~70代の男女約20人が参加。同スクールの教官や署員らの説明を受けながら実際に運転し、教習所内の二つのコースで装置の抑制効果を体験した。

 装置を搭載した車はアクセルを踏み込むとブザーが鳴り、加速や急発進しない仕組みとなっている。装置はディーラーやカー用品専門店などで約4万~10万円で販売されており、県警によると、鏡石、天栄、広野、小野の県内4町村では、装置取り付けに係る補助金事業があるという。

 ことし2月には、鏡石町のJR鏡石駅前で、高齢ドライバーが運転する軽乗用車が歩行者に衝突する死亡事故が発生している。深谷康宏交通企画課調査官は「年代に関係なく、ブレーキとアクセルの踏み間違いによる事故は起こる。家族や友人など多くのドライバーに勧めてほしい」などと呼び掛けた。体験した鏡石町の自営業生田目長喜(ちょうきち)さん(73)は「装置の効果を実感できた。毎日運転するので、購入を検討したい」と話した。

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