巨人が76日ぶりBクラス転落 阿部監督は初回攻撃の意図を説明「彼の技術を信頼して」

 ヤクルトに敗れ、引き揚げる阿部監督

 「巨人2-4ヤクルト」(21日、東京ドーム)

 巨人が痛恨の敗戦でリーグ戦再開初戦を落とし、4月6日以来76日ぶりにBクラスに転落した。引き分けを挟んだ連勝は2でストップ。先発した戸郷が6回6安打3失点で、4敗目(6勝)。

 試合は4点を追う九回、2死から代打・長野の2点適時打で一矢報いた。「翔征が頑張っていたので、なんとか打ててよかった。また明日、頑張ります」と、ベテランの通算1499安打にベンチの士気も上がった。今季12度目の完封負けを阻止し、阿部監督も「明日につながるんじゃないですかね」と収穫を強調した。

 序盤はヤクルトの先発・吉村に苦戦した。1点を先制された直後、初回の攻撃で先頭・丸が三塁線を破る二塁打。無死二塁を作ったが、続く立岡が左飛に倒れた。犠打も選択肢にはあった中、指揮官は「普通に送れば良かったと言われたらそれまでなんですけどね」と前置きした上で、「彼の技術だったり、そういうのを信頼してね。つないでほしかったので」と強攻策の意図を明かした。

 吉村には5月1日の対戦でも7回無失点に抑えられ「前回の対戦でもてこずったんですけどね。次、当たる時はしっかり対策をしていかないといけない」とリベンジを誓う。

 試合前には選手を集め、「とりあえず1試合、1試合。全員がヒーローになるチャンスがある。そう思って、日々新たに毎日頑張ってくれ」と呼びかけた。この試合を含め、球宴前残り24試合。「60試合にくらいになると、また野球か、また野球かと慣れてきちゃう。慣れたら勝てないよ」と気を引き締めた。結果的には4月6日以来、76日ぶりのBクラス転落も、指揮官は切り替えを強調。「日々新たにって言ったのでね。明日も日々新たにやりたいと思います」と前を向いた。

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