本来の姿で戻ってきた阪神・大山 今後の得点力アップを予感 中田良弘氏が称賛

 2回、右前打を放つ大山(撮影・北村雅宏)

 「阪神1-0DeNA」(21日、甲子園球場)

 阪神が2試合連続、今季3度目のサヨナラ勝ちで3連勝。リーグ戦再開初戦を白星で飾ると同時に、首位・広島に1.5差に迫った。デイリースポーツ評論家の中田良弘氏は2打席連続のヒットを放った4番・大山を「本来の姿で戻ってきた」と称賛した。

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 大山の復帰は今後、チームに好影響を与えそうだ。しかもファームに行く前と比べて、本来の大山が「戻ってきたな」と思わせるようなプレーぶりだった。

 昨年との違いを二点、感じていた。一つは積極性。もう一つは、得意とされていた速球に押されるケースの多さ。

 この試合、第1打席はカウント1-1から振りにいった。結果的には4球目を右前打。2打席目は2球目をファウル。最後は中前打。いずれも150キロを超える直球を捉えたものだった。

 速球に負けないスイングが戻ってきたことは心強い。加えて早いカウントから打ちにいける積極性。これは昨年同様の姿で、昨年は相手バッテリーがこれを嫌がって、まずボールから入ることが多かった。そのうちに、打者有利のカウントとなり、大山は多くの四球を選ぶことができた。

 この日の姿勢を続けていれば“積極打法による四球”が増える。ポイントゲッターにもなる。つなぎの役割もできる。そんな4番が戻ってきたことが、今後の得点力アップを予感させる。

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