芸術教室 武雄活性化の拠点に 「アートイズラボ」機能拡充 チャレンジショップやゲストハウス整備

チャレンジショップなどのオープンに向け打ち合わせをする佐貫巧准教授(左)と山崎裕次郎さん=武雄市武雄町のアートイズラボ

 武雄市の武雄温泉通りに3月末にオープンした芸術教室「アートイズラボ」が機能を拡充する。空き店舗を改装したラボに、夏から秋にかけてチャレンジショップを増設し、2階をゲストハウスに改装。地域活性化の拠点を目指して活動の幅を広げる。

 ラボは佐賀女子短大で美術を指導する佐貫巧准教授(41)が運営する。武雄市への移住に合わせ、これまで青森県、佐賀市で取り組んできた現代芸術教室の拠点として設けた。

 当初は観光案内所を作る予定だったが、市民や観光客が気軽に訪れ、交流する場を目指して計画を変更した。運営は武雄市の地域おこし協力隊員・山崎裕次郎さん(30)が協力し、地域住民とのパイプ役を担う。

 チャレンジショップは飲食もできる造りにし、市内で起業や副業を考えている人のために場所を提供する。山崎さんは「すぐに店を持つことができない人に、“1日店長”として試験的に利用してもらうことも考えている」と話す。

 ゲストハウスは個室と相部屋形式のドミトリーを作る予定で、最大12人が宿泊できるようにする。料金は3千円から6千円程度。主に外国人の利用を想定し、チャレンジショップ利用者や、人手不足に悩む温泉通りの旅館や店舗の手伝いをする若者も受け入れる。

 チャレンジショップは8月、ゲストハウスは10月のオープンを予定する。佐貫准教授は「地域の高齢者に若者や子どもたち、観光で武雄を訪れる外国人など、いろんな人たちの交流拠点にしたい」と将来像を描く。(澤登滋)

ラボのオープン日に佐貫准教授(中央)から作品の作り方を教わる子どもたち=3月

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