「ダンスで可能性広げたい」L!coさん 出身地・西海にスクール 教え子と初ステージ

リハーサルで子どもたちの動きを確認するL!coさん(右)=西海市、大島文化ホール

 長崎県西海市西海町出身で福岡市のダンススクールで指導に当たっていたL!co(リコ、本名・山下理子)さん(26)が地元に戻り、1月に大島町でヒップホップダンスのスクールを開いた。23日に大島文化ホールである市文化祭に出演し、教え子たちと一緒にスクール初のステージに臨む。
 リコさんはダンス歴17年。大学卒業後、福岡のスクールで働いていた。今年1月に「Studio MOON(スタジオ・ムーン)」を開講。大島離島開発総合センターのホールを借り、キッズ(4歳以上の未就学児)、ビギナー(小学生)、オープン(中学生以上)の3クラスで教えている。
 開講のきっかけは自身の経験。小さいころから踊るのが好きで、小学4年の時、知り合いのダンス発表会を鑑賞。刺激を受け、本格的に習いたいと思ったが、市内にはスクールがなく、家族の協力で長崎や佐世保まで通った。「やりたくても、習える環境が身近にないから諦めている子どもがいるかもしれない」と思い立った。
 ダンスを始めたことでファッションや音楽などさまざまな文化を吸収した。「自分がそうだったように、ダンスに触れることで、いろんなことに興味を持ち、たとえ続けることができなくても、可能性を広げる契機づくりになれば」と話す。
 ダンスの魅力を「自分を表現できるツール」と語るリコさん。腕を磨くため福岡にも生活拠点を残し、週の半分を過ごしている。新たなスクールの開講も視野に入れている。
 文化祭では小中学生17人とステージに立つ。「開講して半年。どれだけうまく表現できるか分からないが、子どもたちのモチベーションを上げ、ダンスの楽しさを伝えたい」

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