【ガーデニング】6月のバラのお手入れ。花がら切りと肥料、枝の正しい切り方とは?

歓声があがりそうなバラのガーランド(花綱)

寒冷地を除き、ほとんどの地域でバラの一番花の季節は終わっているはずです。一番花とはその年に咲く最初の花のことで、5月が一番花のシーズン。みなさんもみずみずしく勢いがある5月のバラを存分に楽しまれたのでは? たくさん咲いてくれたバラに感謝の気持ちを込めて、きちんとお手入れをしてやりましょう。また元気に二番花を咲かせてくれますよ。

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花がらを付けっぱなしにしておくのは超NG! 枝を切って次の芽を伸ばす

今、私たちが入手するバラの多くは四季咲きか返り咲きのタイプです。四季咲きとは春の一番花の後もくり返し花をつけるタイプで、返り咲きタイプは四季咲きほどではありませんが、再度花を咲かせます。

こうしたバラは一番花が終わったら、なるべく早く花がら(終わった花)を切るのが原則です。株に枯れた花を付けたままでいると今後の生育に影響しますし、見た目もよくありません。すぐに切っておきましょう。

ただし一季咲きのオールドローズで秋の実を楽しみたい場合、花がらは切らずに残します。

覆輪がきれいに入った淡いピンクのバラ

枝をよく見て、5枚葉の上にハサミを入れる

花を切る位置に迷うところですが、花だけを切るのではなく下の枝も少しつけて切ります。バラの枝をよく見ると、枝から葉がたくさん出ているはず。葉が5つ付いているのが5枚葉、3つ付いているのを3枚葉と呼びます。花のすぐ下には1枚だけの葉がついているかもしれません。ハサミを入れる位置は5枚葉の上というのがポイントです。

枝を何㎝切るかはバラの大きさや性質にもよりますが、植えて数年たつ大輪のバラであれば、20㎝前後、小輪や小型のバラなら10㎝ほど、ミニバラなら3~5cmくらいが目安です。

ふっさりと咲く黄色のバラ

株元からスーッと新しい枝が伸びてきたら先端を手でカット

5月ごろからバラの株元から新しい枝が出て、みるみるうちに伸びていくのに気付いた方も多いでしょう。この枝はシュート(新枝)と呼ばれ、翌年の主幹になる大切な枝です。シュートが出るのはバラが元気に育っている証拠ですが、かといって伸ばしたままにしているとてっぺんにたくさんの蕾が傘状に付き、株のバランスが悪くなったり、重みで付け根から折れてしまうこともあります。

バラの樹高にもよりますが、シュートが30㎝以上伸びてきて、先に小さな蕾が見えたら、先端5cmほどを手で折りとります。枝もとげも柔らかいので手で簡単に折れますよ。

するとそこからまた枝が伸びるので30㎝くらいになったら再度、先端を折りとります。こうして翌年のメインとなる枝、主幹を作っていくわけです。摘みとった部分は目立たなくなり、1本の立派な枝になってくれます。

房咲きで花付きのよい‘ロイヤルボニカ’

花がら切りのあとはバラに肥料を与え、次の花を元気に咲かせる

切った後の5枚葉の付け根からは再度、芽が出て枝になり、7月の二番花へとつながっていきます。

花がら切りが終わったら、二番花のための肥料をほどこすのもお忘れなく。ホームセンターなどで売られているバラ専用の肥料が便利ですが、骨粉と油かすが入った固形肥料を使ってもかまいません。分量は袋に書いてある指示どおりにしますが、経験上それより少なめでも問題なく育ちます。

肥料はバラの株元から20~30㎝ほど離れた位置に置き、軽く土に埋めておきます。鉢植えのバラも、鉢の縁に肥料を置き軽く埋めておきましょう。

次回はバラの病害虫対策のお話です。

初夏の一番花が咲き競うスウェーデンのローズガーデン

※2023年6月17日に配信した記事を再編集しています。


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