九産大浦田がMVP 大学日本代表選考合宿辞退で秋のリーグ戦へ

春のリーグ戦で最優秀選手賞など3タイトルを取った九産大の浦田

福岡六大学野球と九州六大学野球の春季リーグ戦(ともに西日本新聞社後援)の合同表彰式が22日、福岡市・天神のエルガーラ・パサージュ広場で行われ、大学日本代表選考合宿を辞退した九産大の浦田俊輔(4年・海星)が最優秀選手賞、盗塁王、ベストナインの表彰を受けた。

リーグ戦では自慢の足を武器に大暴れした浦田だったが、全国舞台では悔しさだけが残った。初戦の福岡大戦の前、トレーニング中に左ふくらはぎを痛めた。福岡大戦はテーピングを巻き強行出場。定位置の1番で5打数3安打の活躍でチームに6年ぶりの勝利をもたらしたが「無理をすれば出られないことはなかったと思うけど、100%で走れていなかったので」と2回戦の仙台大戦、準々決勝の早大戦は出場を見送った。「春のリーグ戦も思った結果が出たし、東京に入るまではトレーニングも調整も万全だった。まだまだ自分が甘かった」とプロ入りへのアピールの場となる肝心の全国舞台で十分なパフォーマンスを見せられず終わった。

大学日本代表選考合宿も「故障が悪化して秋のリーグ戦に出られなくなったら最悪なので、大久保哲也監督や家族とも話し合って」と辞退を決めた。今は秋のリーグ戦に向けて大学で練習している。左ふくらはぎには痛みや違和感もなく通常のメニューをこなしている。「切り替えて秋に向かっています」。浦田の目はすでに大学ラストシーズンへ向けられている。(前田泰子)

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