◆バスケットボール男子・強化試合 日本89―90オーストラリア(22日、札幌市・北海きたえーる)
1点差のスコア以上に河村(横浜BC)の表情には複雑さがにじんだ。「自分が持ち合わせている力が少しも出せなかったのは悔しい。もっと危機感を持ち、スタートの責任や覚悟を持ってプレーをしないといけない」と自らに厳しかった。
スタメンでコートに立ち、約19分の出場で9得点2アシストを記録。鋭い速攻を決めるなどで持ち味は発揮した。チーム内で新たに構築しているセットプレーの部分については「うまく遂行できないところがあった」と振り返った。
五輪切符を獲得した昨年のW杯では、持ち前のスピードを生かして苦しい局面を打開した。快挙の原動力となったポイントガードは「トムさん(ホーバス監督)の求めていることを、より高いレベルで遂行できるように」と気を引き締めた。
最大15点差を逆転された敗戦だが、五輪メンバー12人の選考を進める中での戦いでもある。ホーバス監督は「やりたかったことには少し足りなかった。悔しいがすごく勉強にもなった」と手応えを示した。盛夏に再び世界を驚かすべく、挑戦は続く。(山田孝人)