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トロント・ブルージェイズの菊池雄星は今季、ここまで先発ローテーションの一角として4勝をマークしている。春先よりブルージェイズの低迷が続く中、33歳を迎えたばかりのサウスポーはこの夏、米球界において注目を集める一人だ。
トレード期限が近付くにつれ、すでに多くのメディアが菊池を夏の補強・獲得候補に挙げており、セントルイス・カージナルス専門サイト『Inside The Cardinals』も同じく、先発陣強化に必須の存在であると評しているようだ。
現地時間6月21日、同メディアはカージナルスのトレード補強についての記事を配信しており、「37勝37敗という平凡な成績にもかかわらず、カージナルスは今年10月にプレーオフに復帰するチャンスが十分にある」と見通しながら、後半戦の戦いに向け、「キャリア最高のシーズンを送っているトロント・ブルージェイズの投手を追いかけることを検討する必要があるだろう」と菊池獲得を推奨している。
その上で、「セントルイスが有望株を集めて彼をトレードできれば、このオールスター投手は適切なレンタルオプションとなるはずだ」と見解を示す一方で、「カージナルスは優れたファームシステムを持っていないため、キクチを巡っては他の大市場のチームと競争するのは難しいかもしれない」と指摘する。
それでも同メディアは、「今シーズンに全力を尽くすためには、カージナルスがトレード期限にリスクを負う必要があるかもしれないが、キクチ獲得はそれだけの価値があるかもしれない」と論じている。
また、現所属であるブルージェイズ側の視点でも日本人左腕は今夏、話題の存在となっている。専門メディア『Blue Jays Nation』は6月21日現在での35勝40敗という成績を踏まえ、現状を「彼らは買うよりも売る方向に向かっている」と評価。チーム再編を目指す上で放出の可能性が高いとする主力選手の1人として菊池の名前を挙げ、「今シーズン終了時に3年3600万ドルの契約が切れるため、キクチは期限までにトレードするのに最適な先発投手だろう」と綴っている。
同メディアは背番号16に対し、「2023年シーズンが素晴らしいシーズンだっただけでなく、今年も堅実な成績を残している」など、ここまでのパフォーマンスを評している。
専門サイトの反応をみても、先発投手として実力を示し続けている菊池が複雑な立場にいることは間違いない。ワイルドカード争いから大きく後退しているブルージェイズは、果たしてどのような判断を下すのだろうか。
構成●THE DIGEST編集部