能美で「出張あぜのきらめき」 7月15日、根上文化会館 LED2万個、里山里海やハート形

復興応援イルミネーションの制作準備に励む関係者=能美市根上総合文化会館

 能美市根上総合文化会館で7月15日、輪島市の白米(しろよね)千枚田の名物「あぜのきらめき」で使われている発光ダイオード(LED)約2万個を使い、能登半島地震の被災地の復興を願うイルミネーションが繰り広げられる。奥能登の里山里海や巨大なハート形の電飾を設置。九谷五彩の短冊に市民が記した応援メッセージも掲げ、官民一体で被災地に思いを寄せた「出張あぜのきらめき」で幻想的な希望の光をともす。

  ●七夕まつり特別企画

 7月27~28日に会館周辺で行われる第61回根上り七夕まつり(北國新聞社後援)の特別企画として市商工会青年部がアイデアを練った。まつりの実行委が輪島市側から協力を得て、あぜのきらめきで使われているほぼ全てのLEDを借り受けて実施する。

 能登復興の希望の光をテーマに、会館裏手の池に青やピンク、緑などに色を変えるLED約8400個を配して光の海を表現する。芝生エリアにはハートやスマイルマークを「SMILE NOTO」の文字とともに描いた横約40メートル、縦約20メートルの光のメッセージ、千枚田を模したイルミネーションも設置。幻想的な光アート空間を演出し、交流サイト(SNS)やインスタ映えするスポットとして活用を図る。

 市内の各種団体や小中学生、一般公募の市民ら約200人がLEDを束ねるなどの制作作業に協力する。市民や市内に避難している被災者が復興に向けた応援メッセージを九谷五彩の色鮮やかな短冊につづり、展示する。

 イルミネーションの点灯は8月25日まで。市商工会青年部がLEDの返却時に輪島市内でボランティア活動も展開する。青年部地域絆委員長の山本達也さん(30)は「能美を代表するまつりで希望の光を届け、被災地を勇気づけることができればうれしい」と話した。

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