愛工大・中村 2回完全 159キロ右腕が圧巻の5連続三振「全力でアピールできたかな」

 紅白戦で好投した愛工大・中村(撮影・伊藤笙子)

 「プラハ・ベースボールウイーク2024」(7月6~9日、チェコ)および「ハーレム・ベースボールウイーク2024」(7月12~19日、オランダ)に出場する大学日本代表の選考合宿が22日、神奈川・バッティングパレス相石ひらつかで始まり、紅白戦3試合を実施。3月に野球日本代表「侍ジャパン」の強化試合・欧州代表戦メンバーに選ばれた愛工大・中村優斗投手(4年・諫早農)が2回完全、5者連続三振と好投した。

 心地よいミット音が場内に響く。圧巻の5者連続三振。中村は「打者に投げるのがリーグ戦以来で不安もあったんですけど、全力でアピールできたかなと思います」と納得顔だ。

 最終回の七回表に登板。1死から三振を奪うと、侍ジャパンで同僚の青学大・西川からスライダーで空振り三振を奪い「トップチームでも仲が良くて、対戦したかった。抑えてやろうと思っていたので良かった」とうなずいた。変則ルールで七回裏にも登板し、3者三振。最後はこの日最速の154キロを記録した。

 今春リーグ戦後は、重心を意識してウエートトレーニングに注力。「元々かかと重心だったので、ちゃんとした重心でトレーニングを続けて、球に力が伝わりやすくなった」と手応えを得た。今春に自己最速159キロを計測しており「本音は160キロを出したかった」と高みを見据える。

 視察した日本ハム・栗山CBOは「球が本当に強い」と評価。西武の潮崎スカウトディレクターも「スピードも出てるし制球も良いし文句のつけようがない」と絶賛だ。正式メンバー選出の暁には、さらに成長した姿を示す。

 ◆中村 優斗(なかむら・ゆうと)2003年2月8日生まれ、21歳。長崎県諫早市出身。右投げ左打ち。176センチ、81キロ。小学2年から長田ジュニアクラブで野球を始め、長田中では軟式野球部。諫早農では1年秋からベンチ入り。愛工大では1年春から先発として登板。3年春秋のリーグ戦で最多奪三振を獲得。50メートル走6秒6、遠投120メートル。

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