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日々の料理やティーに活躍してくれるハーブ。サラダ、ティー、ブーケガルニなど、用途に合わせた寄せ植えを作っておくと便利です。ここでは、サラダに向くハーブを集めた2種類の寄せ植えを、長年にわたってハーブを育て、その利用法を研究してきた桐原春子さんに教えていただきました。
その他、桐原春子さんの記事は↓↓
サラダ用ハーブの寄せ植え① 開口部の広い平鉢なら植えつけも簡単
サラダに向く5種類のハーブを、開口部が広くて植えつけしやすい平鉢に集めました。
全部の種類を少しずつ収穫してもいいし、好みのサラダや料理のつけ合わせに、1、2種をプラスしてもOK。全体のバランスを見ながら収穫すると、きれいな姿が保てます。
愛らしい花が咲くルッコラなど、花も魅力的なものばかりですが、開花すると葉が小さくかたくなるので、花は早めに切って一輪挿しに飾って楽しみましょう。
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ハーブ苗の配置図
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【A】チャービル
【B】イタリアンパセリ
【C】コリアンダー
【D】ルッコラ
【E】ペパーミント
鉢の大きさ/直径40㎝×高さ19㎝
各ハーブの紹介
【A】チャービル
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セリ科の一年草。別名セルフィーユ。
葉に細かい切れ込みが入る。
見た目はパセリに似ているが、香りはより穏やかで、「美食家のパセリ」とも呼ばれる。
初夏には白い小花が束のようになって咲く。
【B】イタリアンパセリ
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セリ科の二年草。
葉は平らで、縮れ葉のパセリより香りがマイルドで食べやすい。
ベータカロテン、ビタミンC、鉄分を多く含み、葉は生でサラダやスープ、料理の彩りに、茎はブーケガルニなどに利用。
【C】コリアンダー
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セリ科の一年草。別名シャンツァイ、パクチー。
全草に独特の強い香りがあり、エスニック料理でおなじみ。消化促進、整腸作用があるとされ、葉や根を料理に使う他、種はスパイスに利用。
【D】ルッコラ
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アブラナ科の一年草。別名ロケット。
ごまの風味とかすかな辛み、苦みがあり、ビタミンC、ベータカロテンが豊富に含まれる。
栽培が容易なうえ寒さにも強く、暖地では緑の葉が冬でも茂る。
【E】ペパーミント
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シソ科の多年草。
清涼感のある強い香りが特徴で、防腐、解毒などの効用があるとされる。
すっきりとした香りは集中力を高めたいときにぴったり。
淡い紫ピンクの花を咲かせ、丈夫でよく生い茂る。
寄せ植えの作り方
野菜用培養土など、水はけのよい土を使用して植えつける。市販の培養土には肥料が入っているので、植えつけ時に肥料は不要。苗は仮置きし、バランスを見てから植えること。植えた後は水を十分に与え、風通しと日当たりのよい場所で管理して。ミントは生育が旺盛なので、茂ったら収穫を兼ねて枝を切り戻す。そこから再度芽が伸びる。
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【用意するもの】
ハーブ苗、鉢、鉢底網、
鉢底石、培養土
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①
鉢穴に鉢底網を敷き、網が見えない程度に鉢底石を入れる。
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②
鉢底石が見えない程度に培養土を入れる。
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③
すべての苗をポットごと鉢に置いて、全体のバランスを見る。今回使ったサラダハーブは、真ん中をあけてそのまわりに配置して植えると育てやすい。
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④
苗のつけ根を持ち、ポットから苗を抜く。白い根がびっしりと回っている場合は、根を軽くほぐす。
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⑤
すべての苗の土の表面が鉢の縁から2㎝ほど低い位置にくるように、苗の下に培養土を足したり減らしたりして調整する。
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⑥
鉢にすべての苗を置いたら、培養土をすき間なく足し入れ、苗の土の表面を軽く手で押さえて培養土となじませる。
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⑦
鉢の内周に沿って両手の指を土にぐっと差し込んでくぼませ、水やりをしてもあふれ出ないようウオータースペースを作る。
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⑧
鉢穴から水が流れ出るまで、土に水をたっぷりと与える。
サラダ用ハーブの寄せ植え② 持ち手つきだから、好きな場所への移動がラク
どのハーブも育てやすく初心者向きの寄せ植えです。
いずれも植えたままでは、次第に葉がかたくなって風味をそこなうので、若葉を収穫しながら育てましょう。調理直前に収穫することで風味が生きます。
ミント以外は一~二年草なので、枯れた株はそのつど掘り上げ、処分します。生育旺盛なミントは数年そのまま育てるか、別の鉢に移植してもよいでしょう。
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ハーブ苗の配置図
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【A】スペアミント
【B】チャービル
【C】ディル
【D】パセリ
【E】ルッコラ
各ハーブの紹介
【A】スペアミント
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シソ科の多年草。
ペパーミントよりも甘くソフトな香りで、ハーブティー、料理、お菓子の風味づけなどに使いやすい。
生育が旺盛でよく植えるので、鉢で育てるのがおすすめ。
【B】チャービル(前々ページ参照)
【C】ディル
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セリ科の一年草。
青みをおびたふわふわとした繊細な葉が印象的で、夏に黄色の小花を傘状に咲かせる。
葉や茎にはさわやかな風味が、種にはピリリとした辛みがあり、魚料理や酢との相性がよい。
【D】パセリ
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セリ科の二年草。
身近なハーブだが、縮れて切れ込みの入った緑の葉には装飾的な要素がある。
ビタミンA・C、鉄分を多く含み、葉は生でサラダやスープに、茎はブーケガルニなどに利用。
【E】ルッコラ(前々ページ参照)
撮影/川部米応
※この記事は『心も体も元気になるハーブ育て&活用法』、「ゆうゆう」2020年6月号(いずれも主婦の友社)の記事を、WEB掲載のために再編集したものです。
監修者
園芸研究家 桐原春子
英国ハーブソサエティー終身会員。長年、自宅でさまざまな植物を育て、家庭での実用的かつ美しい庭づくりを提唱。国内外の多くの庭を訪れ、ハーブの歴史、育て方、利用法を研究。カルチャースクールでハーブ教室の講師を務める。『知識ゼロからの食べる庭づくり』(幻冬舎)など著書多数。ブログ「桐原春子のハーブダイヤリー」やインスタグラムでも情報を発信中。