自民長崎県連の党員投票 古賀氏は不快感、山下氏は肯定的 来夏の参院選公認候補巡り 

常任総務会終了後、報道陣の取材に答える古賀氏(右)と山下氏=長崎市大黒町、ホテルニュー長崎

 来夏の参院選長崎選挙区自民党公認候補を巡り、党長崎県連は22日の選挙対策委員会で、現職の古賀友一郎氏と県議の山下博史氏のどちらがふさわしいか直接選ぶ党員投票を打ち出した。終了後の取材に古賀氏は「(自らが)公認を外される理由はない」と不快感を示し、山下氏は「党員に広く問うことはいいこと」と肯定的に受け止めた。
 関係者によると、選対委では古賀、山下両氏を支持する委員による激しい駆け引きがあった。
 参院選は現職に意欲があれば、実績や経験を重視して粛々と選ぶケースが多い。古賀氏を支持する委員は特に「両者とも党本部に上申するべきだ」と主張。背景には「現職を選んでくれるはず」との期待がある。
 一方、4月の衆院長崎3区補選で自民は候補擁立を断念。県連会長を務める古賀氏のリーダーシップを疑問視する3区の委員からは「現職の実績が見えない」「地域に顔を出さない」といった不満が相次いだ。
 議論が膠着(こうちゃく)する中、党員投票が提案され、最終的に多数決で決まった。今後、党本部の了承を得れば投票を実施する。この結論に、山下氏を推す関係者は「現職の仕事ぶりが招いた結果だ」と指摘。これに対し、古賀氏に近い関係者は「現職に問題はないのに、自民のごたごたが表に出る。有権者に悪い印象を与えないか」と懸念した。

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