来夏の参院選公認候補 自民長崎県連、党員投票へ…現職古賀氏と県議山下氏

来夏の参院選公認候補について議論した自民党県連選挙対策委員会=長崎市大黒町、ホテルニュー長崎

 来夏の参院選長崎選挙区の自民党公認候補について、党県連は22日、県内の党員を対象にした投票で、地域・職域支部から推薦された現職の古賀友一郎氏(56)=2期目=と、佐世保市・北松浦郡区選出県議の山下博史氏(49)=2期目=のどちらかを選ぶ方針を決めた。公認候補を最終決定する党本部に近く報告し「投票結果が尊重されること」を確認した上で実施。公認候補を選ぶ党員投票は長崎県連で初めてとなる。
 同日、長崎市内で開いた選挙対策委員会(冒頭を除き非公開)で選考方法を協議。県連によると、「両氏とも党本部へ上申して判断を委ねるべきだ」とする意見が出た一方、4月の衆院長崎3区補選で独自候補を擁立せず「党員の意向が反映されなかった」などとして、党員投票を求める声が上がった。委員の意向調査(多数決)の結果、党員投票をする方針が決定。その後の常任総務会で承認された。
 県連は党本部の了承を受けた上で、党員投票の選挙管理委員会を設置する。県内の党員数は約2万4千人で、それぞれに投票用のはがきと両氏の政策を郵送する考え。投票までの準備に「2~3カ月はかかる」とみている。党本部の理解が得られない場合は、選対委を開き再協議する。
 党本部は7月末までに1次公認候補を決定する見通し。県連は6月末に予定していた上申時期を2次決定以降に合わせて先延ばしする。県連の前田哲也幹事長は党派閥の政治資金事件を踏まえ「党員投票は公平公正な方法。信頼回復に向けた新しいチャレンジ」と話している。

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