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こんにちは。
年中食欲旺盛のリビングえひめWeb地域特派員、薬屋のねこです。
すこし蒸し暑い日が続き、衝動的に無性に蕎麦が食べたい!しかも美味しい蕎麦が!!
目指したのは、私が蕎麦といえばここしかない!と言いきれる、『いよ翁』さんです。
伊豫神社のすぐそばにあります。
大きな看板はなく、駐車場の入口に小さな『翁』の文字があるのみ。
この建物を見つけてください!
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そばの名店「翁達磨」一門を率いる高橋邦弘氏を師匠にもつ、店主笘居靖史さんの丁寧に打たれた蕎麦は絶品です!
笘居さんは蕎麦打ちを始めたきっかけは覚えていないそうですが、「蕎麦打ちの神様」とも称される旦那さん(高橋邦弘氏のことをお弟子さん方々はそう呼んでらっしゃるそうです)に弟子入りをしたいと思っていたそうです。
屋号も旦那さんから翁の名を授かり、2010年11月にオープン。当時はお客さんが1日5名程度の日が続いたこともあったとか。にわかに信じがたいですが。
今や、知る人ぞ知る! 行列必至の人気店です。
茹でたての生きた蕎麦
蕎麦の産地は、現在北海道、千葉、茨城、長野、熊本から選ばれており、一種類ではなく、風味や粘り気、甘みの全てが最良の状態になるよう、いくつかを組み合わせて自家製粉しているそうです。
翡翠色に輝くぷっくりとした艶のあるお蕎麦。
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私は蕎麦そのものの味を堪能したいので、まずはそのままいただきます。
口に入れた瞬間に広がる蕎麦の香りと食感、のどごし。これらの感覚が一気に満たされる至福の時です。
食べている途中で、少しもったりとした食感になったときに初めてつゆの出番です。
昆布の出汁がきいたつゆ。蕎麦に合います。
ずるずると音を立てて蕎麦を口にしたとき、五感すべてが満たされて。
あー、しあわせ!!
私がつゆを使うこのタイミングについて笘居さんに尋ねたところ、食感の変化は少しずつのびてくるからだそうです。
運ばれたら、一秒でも早く、すぐにいただくのが一番です!
薬味は白ネギにこだわり、青ネギを使うことは考えてないそうです。
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松前町は白ネギの産地であり、なるべく地ものを使われていましたが、今期の収穫が終わったためこれからは鳥取、茨城、北海道などのものに変わるとのことです。
数量限定「昼のおきまり」
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一番人気は天ざる蕎麦のようです。
天ざる蕎麦
・大きなえび天2尾
・季節の野菜2種の天ぷら
・ざる蕎麦
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通のおきまり
・ざる蕎麦2枚
・汲み上げ湯葉または杏仁豆富
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昼のおきまり
・前菜プレート
・ざる蕎麦
・杏仁豆富
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「通のおきまり」が私の定番なのですが、今日は「昼のおきまり」を予約していたので、目にも舌にも美しい前菜プレートと杏仁豆富を堪能しました。
「昼のおきまり」は前日の営業時間内までなら予約可能です。仕込みの関係もあり当日の予約は難しいとのこと。確実にお召し上がり頂くためには、予約をおすすめします。
ただし、お席の予約は出来ないので、順番通りの案内だそうです。
また来店時間が遅くなりそうな場合(14時以降)は、電話にて蕎麦の確認されると良いようです。
翁の流儀
現在、手習いされているのは2名、おひとりは笘居さんのご子息とのこと。東京で料理人をされてましたが、蕎麦がやりたいと帰郷されたそうです。
しかし旦那さんの教えが基本であり、それに勝るものはないと、笘居さんから主だった指導はしていないそうです。
旦那さんも怒ったりすることはないんだとか。自らの気づきが本物の蕎麦打ちへの道だということのようです。蕎麦は至ってシンプルな食べ物、人間性がそのまま表れるという翁の流儀を感じました。
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店舗の真ん中にある北山杉の大黒柱。
初めてこの柱に向き合ったときの決意が笘居さんにはあったそうです。
蕎麦打ちへの想い、出会いに感謝する気持ちが、細身でありながらこの柱のようにどっしりと心身ともに乱れのない姿の笘居さんと重なります。
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ガラス窓から見えるこの景色は、笘居さんが最初に修行された山梨の「長坂翁」を模しているそうです。
特徴のある外観はもちろんのこと、大黒柱や景色の映える大きなガラス窓があるこの建物には笘居さんご夫妻の大切な想いが詰まっています。
それほどまでに『いよ翁』を愛し、蕎麦打ちに真摯になっている姿に感銘を受けました。
だからこそ、この心のこもった美味しい蕎麦を味わえるんですね!
修行中のお二人の未来にも期待しています。
オリジナルソフトクリーム
テイクアウト専用でオリジナルソフトクリームもあります。
蕎麦茶や蕎麦つゆなど、その日の味がどれだろう?というのも楽しみ。
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お席に案内される前の待ち時間にも注文できるそうですよ。
ミシュラン一つ星
2018年4月にミシュランガイド広島・愛媛特別版に一つ星として掲載、その後食べログのそば百名店2022・そばWEST百名店2024にも選ばれ、笘居さんの不断の努力の賜物だと思います。
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私が初めて旦那さんこと高橋邦弘氏を知ったのは、遡ること20年ほど前。テレビ番組「情熱大陸」だったと思います。
その後「プロフェッショナル 仕事の流儀」でも紹介され、当時広島にあった『達磨 雪花山房』にも足を運びました。
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この頃は『いよ翁』を知らなくて、時間を巻き戻したいくらいです。
愛媛県で唯一の翁の業を受け継ぐ絶品そばが、こんな近くで食べられるなんて!
幸せすぎでしょ!!
この本物の蕎麦の味、皆さんも是非ご賞味ください!
スマホ置き 一心不乱に 蕎麦すする
薬屋のねこ