えひめ移植者の会が松山で総会 作家・高橋さんが故万波医師の人柄振り返る

本年度の活動方針を決めたえひめ移植者の会の総会=23日午後、松山市若草町

 愛媛県内外の臓器移植経験者ら約40人でつくる「えひめ移植者の会」の総会が23日、松山市若草町の市総合福祉センターであった。宇和島市の病院で多くの腎移植手術を手がけ、2022年に81歳で死去した医師の万波誠さんを著書で取り上げたノンフィクション作家高橋幸春さん(74)が講演し、故人の人柄を語った。

 高橋さんが取材を始めた07年当時、がん治療で摘出した腎臓から病巣を切除し腎不全患者に移植する「病気腎(修復腎)移植」を行った万波さんは日本移植学会やメディアから批判を受けていたが、宇和島市内では人柄の良さが知られていたと回顧。高橋さんにも移植を分かりやすく説明してくれたといい「患者との間には信頼関係があったと感じた」と振り返った。

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