WBOフェザー級タイトル初防衛のラファエル・エスピノサ、階級転向後の井上尚弥との対戦実現を海外メディアが有力視「わずか6か月でイノウエの対戦相手候補に」

またひとり、「モンスター」の対戦相手に名乗りを挙げた。

現地時間6月21日、米国・ラスベガスで開催されたプロボクシングWBOフェザー級タイトルマッチで、チャンピオンのラファエル・エスピノサ(メキシコ)が、挑戦者セルヒオ・チリノ・サンチェス(メキシコ)を相手に4R TKO勝利を収め、初防衛を果たした。

この試合以前よりスーパーバンタム級4団体統一王者である井上尚弥(大橋)との対戦が囁かれていたエスピノサは、この日の結果を受け、ビッグファイト実現へ向けてさらに意欲が高まったようだ。

米ボクシングメディア『BOXINGSCENE』では、初防衛戦後のエスピノサのコメントを紹介しており、念願だったという王者としてラスベガスのリングに立った印象や、今後の目標などを語る中で、日本人統一王者との一戦にも言葉を向けている。
井上が今後、フェザー級に階級を上げた場合について、「彼と戦うことは私の夢のひとつだ。私はすでにその準備ができており、やる気があり、対戦を楽しみにしている。だから、彼が上がってくるのを待っている」と述べており、対戦への強い想いが綴られている。

また、米メディア『Sporting News』では、身長185センチの体躯を誇るフェザー級王者が挑戦者を圧倒した試合内容について、「最後のノックダウンはパンチの連打によるもので、審判はカウントを取らずに試合を終了させた」とフィニッシュシーンを回想。その上で、エスピノサと井上の今後の対戦の可能性に言及し、「わずか6か月余りで、30歳のエスピノサは無名選手から世界チャンピオンになり、ボクシング界のスーパースター、ナオヤ・イノウエの対戦相手候補になった」とWBO王者を称賛。

その上で、「超高層ビルのような体格のメキシコ人フェザー級選手がWBOタイトルを守り続ければ、来年126ポンド級に突入する可能性が高い“モンスター”との対戦は自然な流れになるだろう」として、両者が拳を交えることを有力視している。

井上の圧倒的な名声と強さゆえ、対戦を望むボクサーは後を絶たない。そして、一躍スターダムに上り詰めさらなる目標を見据えるエスピノサも、やはりその中のひとりだ。近い将来、同じリングに立つことへの熱意は、本人の発した言葉で十分に示されている。

構成●THE DIGEST編集部

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