満月の下、涙の産卵 ウミガメ上陸ピーク、日付またいで産み落とす 種子島・長浜海岸〈動画あり〉

塩水の粘液を目から流しながら産卵するアカウミガメ=23日午前0時ごろ、中種子町の長浜海岸

 ウミガメが産卵期を迎え、種子島に続々と上陸し始めた。鹿児島県中種子町の長浜海岸では22日から23日にかけ複数個体が上陸。満月に照らされながら新たな命を産み落とした。

 日付をまたいで産卵したのは、甲羅の長さが90センチを超える大型個体。前脚を交互に動かして進む姿からアカウミガメとみられる。卵を産み終えると後ろ脚で器用に穴を埋め、途中で休みを入れながら海に帰った。

 長浜海岸は全長約12キロあり、島内有数の産卵地として知られる。産卵のピークは6~7月。地元の観察チームによると、昨年よりも上陸数が増えている。

〈関連〉月の明かりに照らされて浮かび上がる、砂浜に残ったアカウミガメの足跡=23日午前0時ごろ、中種子町の長浜海岸
産み落とされたアカウミガメの卵=23日午前0時ごろ、中種子町の長浜海岸

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