「チームに深みを」J1アビスパ福岡DF宮大樹が後半戦へ「魂を伝授させたい」 不完全燃焼の前半戦…出場すれば際立つ存在感

鳥栖戦の前半、競り合う福岡・宮(左)(撮影・軸丸雅訓)

J1アビスパ福岡の宮大樹(28)が23日、リーグ後半戦で攻守のフル回転に意欲を燃やした。

22日のアウェー町田戦で首位を相手に0―0で引き分けて全チームと1回り目の対戦が終了。26日のホーム横浜M戦(午後7時キックオフ、ベスト電器スタジアム)から後半戦がスタートする。けがから先発に復帰後、チームを公式戦3戦連続無失点に導くセンターバックは「左利きを前面に押し出して、クロスをピンポイントで(味方に)合わせられればチームに深みを持たせることができる。左サイドの守備ももちろん安定させたい」と意気込んだ。

左太ももの肉離れなどの故障で今季はリーグ戦6試合出場にとどまる。ただ、ひとたびピッチに立つと存在感が際立つ。4月のホーム鹿島戦では左足でクロスを上げてシャハブ・ザヘディのゴールをアシスト。16日のホーム鳥栖戦では、GK不在となったゴール前で気迫のこもったクリアを見せて完封勝利の立役者となった。「チームに闘争心を見せて、魂を伝授させていきたい」と誓う。

ただ、けがによる離脱と復帰を繰り返しているだけに後半戦も「離脱する方がチームにとっても痛いし、僕にとっても痛い」と疲労などコンディションを見極めながら練習と試合に臨む。

チームは4戦不敗(3勝1分け)で前半戦を8位で折り返した。「コーチングスタッフが相手の長所をどう消すかというをすごく分析して僕たちに落とし込んでくれる。そこを僕たちは実践し、ゲームの流れを読みながら(ピッチの中で)やりとりして自分たちの長所を出せている」と成熟度に手応えを見せる。

次節に戦う12位の横浜Mには3月1日のアウェーで白星を挙げている。「強度が高い。(全員が最大)出力を出してやっと五分五分に持っていける。そういう厳しい戦いになると思います」。覚悟を持ってアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)準優勝クラブに挑む。
(向吉三郎)

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