ヤクルト・西川 待望1号は空砲に 新天地208打席目での一撃「またまたコツコツ」

 4回、3ランを放ちベンチを指さす西川

 「巨人4-3ヤクルト」(23日、東京ドーム)

 一塁ベースを力強く蹴ると、ヤクルト・西川は着弾点を確認。快足を緩め、拳を突き上げた。「チームは助け合いだと思うので。そうやってつながっていければいいんじゃないですかね」。新天地208打席目で待望の1号3ラン。拙攻ムードを切り裂く一撃に表情が緩んだ。

 4点を追う四回。無死一、三塁から中村が三振、代打・北村拓は浅い右飛。初回から再三の好機で一打を欠き続けていただけに、重たい空気が充満していた。それでも西川が直球を振り抜き、右中間へ大きなアーチ。勝利には届かなかったが、1点差に詰め寄る一撃で打線を鼓舞した。

 巨人3連戦では1番打者として、全ての第1打席で出塁。22日には意表をついたセーフティーバントで内野安打をもぎ取るなど、自らの強みを理解した上で、この日は小技だけではない飛び道具も披露した。「わりかし1本目出るのが早い方なので、今年なかなか出ないなとは思っていましたけど。またコツコツね、積み重ねていければいい」と西川。東京ドームの連勝は「5」で止まったが、勢いづく1番が再加速のエンジンになる。

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