「悔しいんですけど、でも…」山下美夢有が目の当たりにしたメジャー優勝の“景色”

7度目のメジャーで自己最高2位フィニッシュ(撮影/村上航)

◇女子メジャー第3戦◇KPMG全米女子プロゴルフ選手権 最終日(23日)◇サハリーCC(ワシントン州)◇6731yd(パー72)

初めてプレーするメジャーの最終日最終組。山下美夢有は「すごく緊張した」と言いつつ、3打目をピタリと絡めた2番(パー5)でバーディを先行した。3番が終わって首位と1打差まで接近。「気持ちの変化とかはなかったですね。しっかり伸ばせるようにコースマネジメントしていこうと回っていました」と冷静だった。

一時は首位に1打差と迫った(撮影/村上航)

5番(パー3)はドローボールで4m強のチャンスメーク。同組の2人が外から放り込んできた中、ただ一人グリーンを捉えた山下が好機を生かせなかった。6番(パー5)も花道の手前から、あえてピンより右を向いて打つアプローチで2m強につけたが、バーディパットを引っ掛けてパー。「(4日間で)比較的ショットがついていた方だった。パットが決まらなかった部分が結構多くあった」と振り返る。

メジャーの最終日最終組の緊張感を味わった(撮影/村上航)

痛恨は8番のダブルボギー。1Wショットが左のセミラフで止まり、バンカー内でスタンスを取ってフェアウェイに出すだけのセカンドを強いられた。80ydほどの3打目で「ちょっと欲が出てしまったというか…。(グリーンの)センター気味に狙っていれば、ボギーでは収まっていたのかな」。パーを獲りに行ってニアサイドのガードバンカーにつかまった一打を反省した。

それでも、崩れなかった。後半11番(パー5)は3m強を打ち切り、17番(パー3)もカップの脇を抜けていくアイアンショットを披露。最終18番(パー5)も「もう、まさに気合でした」。2.5mを決め打ちするバーディで締めくくり、7度目のメジャーで自己最高3打差2位に食い込んだ。

正確無比なショットを武器に躍動(撮影/村上航)

目の当たりにしたエイミー・ヤン(韓国)のメジャー初優勝の景色は、今後のゴルフ人生における大きなモチベーションにもなる。「まだまだ(遠い)とは思わないですけど、ショートゲームだったり、パターもそうですし、その辺がちょっとダメだな、と。(優勝者と)一緒に回れたこともすごくプラスになりました。悔しいんですけど、でも、まだメジャーもある。そこでしっかり結果を出せるように“練習するしかない!”って感じです」

メジャー初優勝に立ち会って次は…(撮影/村上航)

いったん帰国し、次戦もメジャーとなる「アムンディ エビアン選手権」(7月11日~/フランス・エビアンリゾートGC)に挑む。(ワシントン州サマミッシュ/亀山泰宏)

© 株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン