五島バラモンキング 荒天で大会初のスイム中止…過酷レースに669人挑む 長崎

フィニッシュしてガッツポーズする選手=五島市東浜町2丁目、五島港公園

 スイム(水泳)、バイク(自転車)、ラン(マラソン)3種目の合計タイムで競う五島長崎国際トライアスロン大会「バラモンキング」が23日、長崎県五島市の福江島一帯で開かれた。この日は悪天候のためスイム種目は大会初の中止。過酷なコンディションの中、669人が限界に挑戦した。
 今年は市制施行20周年記念事業として開催し13回目。Aタイプ(総距離200キロ)は来年の「世界ロングディスタンストライアスロン選手権」の日本代表選考対象レースなどを兼ね、444人が出場。Bタイプ(同124.4キロ)は225人が挑んだ。同市によるとスイムは中止となったが、完走タイムは公式記録になる。

市民の声援を受けながら走行する選手たち=五島市岐宿町

 競技は2種目のバイクを皮切りに午前7時40分から5人ずつ15秒間隔で富江町をスタート。長崎地方気象台によると、同日午前中は最大瞬間風速13.7メートルを記録するなど、選手たちは激しい風雨に悩まされながら必死に走行。無事にゴールテープを切ると満足げにガッツポーズし、出迎えたボランティアや知人、家族らと完走を喜び合った。
 大会では地元の高校生や住民ら約3000人が運営に協力。悪天候にもかかわらず、市民らは沿道で盛んにエールを送り選手たちを支えた。完走した堀田昇世さん(31)=大村市=は「雨風とアップダウンの激しいコースにくじけそうになったが、市民の方々の絶えない応援が力になった」と話した。 

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