「西武が欲しがったんだろう」巨人から電撃トレードの松原は再生可能か 評論家の視点「今もツボは持っている」

 巨人・松原

 巨人・松原聖弥外野手と西武・若林楽人外野手の交換トレードが合意したと24日、両球団が発表した。

 歴史的低迷に苦しむ西武がついに動いた。松原は左打ちの外野手で、20年に86試合に出場すると、21年には135試合の出場で打率・274、12本塁打、37打点、15盗塁。オフには背番号9となり、“ポスト亀井”として大きな期待を背負った。

 だが、その後は成績が伸び悩み、出場機会が減少。現在の巨人は丸、ヘルナンデスらが好調で外野の層が厚く、競争からはじき出される形でファームでの調整が続いていた。

 けが人も多く、得点力不足に悩む西武への移籍。巨人OBのデイリースポーツ評論家・関本四十四氏は「西武が欲しがったんだろうな。松原にとっては大きなチャンスだと思う」と語った。

 29歳で、今季はファームでも打率・238と苦しむ松原は再生可能か。関本氏は「ファームの試合を見ていてもみんなが手こずっているような投手に対し、ポーンとレフトにヒットを打つこともある。打てるツボは持っている選手だし、気持ち的に乗っていけば勢いが出るタイプ。環境が変われば活躍する可能性は十分あると思うけどな」とした。

 復活する条件としては松原の良さを生かすことを挙げた。玉川大でコーチ経験のある関本氏は「彼は(同リーグの)明星大学時代からよく見ていたが、強い打球をショートの頭上に打つのがうまかった。巨人でも逆方向の打撃で台頭を現したが、21年に2桁本塁打を放ってから少し打撃がおかしくなったよな。高めのくそボールに手を出したり、粗さが目立つようになった」という。

 今季はオープン戦で打率・320とアピールする姿もあった。「春先は逆方向へ打つ松原の良さが戻りつつあったし、本人も分かっていると思う。足もある選手だし、西武でもうひと花咲かせてほしい」と語った。

 トレード決定後、松原は巨人を通じて「読売ジャイアンツに入って7年半、とても良い経験をさせていただいたと思っています。今の自分があるのもジャイアンツのおかげです。本当にお世話になりました。ユニホームは変わりますが、引き続き応援いただければありがたいです。今後とも応援よろしくお願いします」と決意を示した。

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