インドネシアの財政赤字、GDP比3%以下に縮小可能=世銀

[ジャカルタ 24日 ロイター] - 世界銀行は24日、インドネシアの経済見通し報告書を公表した。財政赤字は今後拡大が見込まれるが、歳入面での改革により赤字は法定上限内に抑えられる可能性があるとの見方を示した。

世銀は、同国の財政赤字が2023年の国内総生産(GDP)比1.7%から24年は2.5%に拡大すると予測して。生活費高騰への対応策やコモディティー(商品価格)の下落が財政に影響するという。

その後、プラボウォ新政権が選挙公約の実施に動くと、25年には財政赤字はGDPの2.5%にとどまり、26年には2.4%に縮小するとの見通しを示した。

インドネシアでは財政赤字をGDPの3%以内に抑え、債務の対GDP比率の上限を60%にすることを法律で定めている。

プラボウォ新政権の政策が財政赤字と債務比率に与える影響への懸念から、通貨ルピアはここ数週間圧迫されている。新政権は、財政規則を順守すると繰り返し述べている。

世界銀行は、インドネシアの経済成長率は23年の5.05%から24年には5.0%に小幅鈍化すると予想。25年と26年は5.1%に上昇すると予想している。

プラボウォ氏は任期中に成長率を8%に引き上げると表明している。

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