by 高市智子
エアロセンスは、VTOL型ドローン「新型エアロボウイング（AS-VT01K）」を初披露。当機体は、まさにJapan Drone 2024開催初日の2024年6月5日に第二種型式認証を取得したばかりで話題となった。VTOL型ドローンの第二種型式認証取得は国内初となる。
国内初！VTOL型ドローンの第二種型式認証取得でさらに活用しやすく
新型エアロボウイング（AS-VT01K）の運用コンセプトである「離陸から着陸まで、長距離を目視外で自動飛行する」ための安全性と信頼性が基準に適合し認証されたという。
型式認証を受けた型式の無人航空機は、機体認証で必要な設計・製造過程・現状検査の全部または一部が省略される。今回の認証によりレベル3および3.5飛行の特定飛行となる「目視外飛行」の飛行許可・承認申請が不要になり、さらなる利活用の幅が増えるだろう。
具体的には、長距離・広範囲の飛行が可能なVTOL型ドローンの特徴を活かし、河川や砂防堰堤、ダム湖や火山まで、多様なインフラ点検や調査の利用範囲が拡大することを見込んでいる。
新型エアロボウイング（AS-VT01K）の外形寸法は215×124×42cm（プロペラ含まず）、機体重量（バッテリー含む）9.2kg、最大離陸重量10.2kg、最大積載可能重量1kg。飛行可能時間はペイロード1kg積載の場合40分、最大飛行距離は50km（片道25km）。
長距離や広域飛行、限られたスペースでの離着陸、全自動飛行が可能で、LTE通信を採用し、無線の到達範囲にとらわれない飛行を実現する。
ペイロードも充実、スマート農業での活用も期待
搭載可能なペイロードも、静止画、動画、レーザースキャナーなど充実している。とくに可視光／赤外線カメラ「PDL-300」は、デュアルセンサー搭載マルチスペクトルカメラで昼夜問わず鮮明な映像を撮影。農業用途では、畑を撮影し画像解析で肥料の撒きムラを検知、データ分析により自動で均一に散布でき、将来的にはスマート農業で活用されることが期待されている。
