能登半島地震から半年「最後は笑顔で」仮設住宅の入居進み 石川・輪島市の避難所で解散式

元日の能登半島地震からまもなく半年。石川県輪島市の避難所では23日、復興への新たな一歩を笑顔で踏み出そうと、解散式が開かれました。

「諸岡公民館の避難所としての解散式をはじめます」

輪島市門前町の諸岡公民館。避難者の仮設住宅への入居が進み、6月23日に175日間にわたる避難所の運営が終了しました。避難所を運営して来た森裕一さんは、涙ながらにあいさつしました。

森裕一さん
「長いようであっという間の半年間かなと思っています。一緒にみんなで避難して、一人ひとりが協力し合ってきょうの日を迎えることができました。ありがとうございます」

式には、地元住民だけでなくこれまで何度も支援に訪れた全国各地のボランティアも参加。道下地区では今回の地震で5人が亡くなっていて、黙とうがささげられました。

「寂しいなという気持ちもあるけど」半年間の避難所を振り返る

何度も炊き出しに来ていたボランティア
「記憶に残しておこう。3か月前?寒かったよね、震えながらやってた」

会場に並べられたのは、これまでの半年間を振り返る写真や炊き出しメニューの数々。住民たちはみんなで協力して乗り越えた半年間の日々を振り返っていました。

その後は、居酒屋を営むボランティアらが振る舞った手作りの料理や酒を楽しみます。

何度も炊き出しに来ていたボランティア
「寂しいなという気持ちもあるけど、良かったという気持ちもあり。これからゼロからのスタート」

避難所の炊き出しや運営に携わった人たちは、閉鎖を復興への新たな一歩としてとらえ、道下地区の未来を考えます。

炊き出し責任者を務めた柴田寿美香さん
「最初はすごく大変だったんですよ。でも仲間が段々出てきてその大変さが段々楽しさに変わってきて、みんなと色んな意味で分かち合えて楽しかったなぁって」

避難所を運営してきた森裕一さん
「道下のみんながまとまっていろんなことに一緒になってやっていきたいと思っています。色々問題が出てくると思いますけど、その中で少しでも能登に戻ってきてほしいと思いますし、若い人たちと一緒になってやっていけたらなと思います」

感謝と寂しさを残しつつ、住民たちは生活再建に向けそれぞれの道へと歩みを進めます。

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