群馬・高崎市の上野国分尼寺跡を国の史跡へ答申 国の文化審議会

国の文化審議会は、高崎市の上野国分尼寺跡を国の史跡に指定するよう、24日、文部科学大臣に答申しました。

上野国分尼寺は、奈良時代の8世紀中ごろ男性の僧侶が暮らす国分寺とともに、聖武天皇が全国に建てた尼寺のひとつです。

高崎市の東国分町で市の教育委員会が2018年から実施した発掘調査で礎石建ての金堂や回廊などの跡が確認され、162メートル四方の広大な伽藍であることや、300メートルほど離れた上野国分寺と建立時期が近いことなどが判明していました。

今回、古代に始まる国分寺制度を理解する上で「欠かせない遺跡」と評価されました。

また、国の文化審議会は、2019年に国の史跡に指定されている高崎市の上野国多胡郡正倉跡について遺跡の範囲を追加して指定するよう答申しました。

いずれも官報の告示を経て正式に指定される見込みで、上野国分尼寺跡が指定されれば市内で15件目の国史跡となります。

高崎市の富岡市長は「国の史跡に指定されることは大きな喜び。この貴重な遺跡を保護していきたい」とコメントしています。

市では今回の答申にあわせて、上野国分尼寺跡で発掘された出土品を6月25日から8月22日まで市役所のロビーで展示します。

© 群馬テレビ