「黒山の昔穴遺跡」が国史跡指定に指定 平安時代後期の山や丘陵の上にある高地性集落の跡 岩手・九戸村

岩手県九戸村にある平安時代後期の集落跡「黒山の昔穴遺跡」が24日、国の史跡に指定されました。

国の史跡に指定された岩手県九戸村江刺家の「黒山の昔穴遺跡」は、平安時代後期の山や丘陵の上にある高地性集落の跡で、全部で65基ある竪穴建物の跡は大きいもので1辺6メートルを超えます。
今も窪みが残る遺跡は、地域で古くから「昔穴」と呼ばれてきました。
従来、この時代の高地性集落は周囲の敵から集落を守る防御性が特徴とされてきましたが、「黒山の昔穴遺跡」にはそうした特徴がなく、馬具なども出土していることから、薪などの山林資源を活用した交易の拠点だったと考えられています。

当時の集落の在り方や目的を知るうえで貴重な「黒山の昔穴遺跡」の指定で県内の国の史跡は合わせて34件となりました。
九戸村の史跡の指定は初めてです。

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