「核の脅威が近い」ウクライナ赤十字社の幹部が広島を訪問 平和公園や原爆病院で被爆の実相や復興を学ぶ

ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナの赤十字社の幹部が原爆の被害や復興について学ぼうと広島を訪れています。

広島を訪れているのは、ウクライナ赤十字社のマキシム・ドツェンコ事務総長とイリヤ・クレツコフスキー副事務総長です。2人は23日、平和公園を訪れ、原爆慰霊碑で献花しました。

そして24日、広島赤十字・原爆病院の 古川善也 院長から原爆投下後に救護にあたった職員の証言のほか、白血病やがんなどの原爆症について説明を受けました。

マキシム・ドツェンコ事務総長
「考えたくないが、ウクライナは核の脅威に非常に近い環境にいる」

リヤ・クレツコフスキー副事務総長
「私たちにとって広島や病院が(原爆の被害から)どのように復興を遂げたか知るのは非常に意味のあること」

このあと2人は、被爆当時の病院の一部が保存されているメモリアルパークで、爆風でゆがんだ鉄製の窓枠や原爆で犠牲になった病院職員の慰霊碑を見学しました。

マキシム・ドツェンコ事務総長事務総長
「広島が経験したことを、私たちが経験しないでいたいという思いが強い」

リヤ・クレツコフスキー副事務総長
「22のウクライナ赤十字のオフィスや民間のインフラが破壊されている。将来、破壊の現状から完全に復興し成長していきたい」

2人は広島の被害や復興、平和学習について母国で共有したいとしています。

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