富谷市「ブルーベリー」がピンチ? 進む高齢化 サポーターがお手伝い〈宮城〉

6月24日、宮城県富谷市で特産品のブルーベリーの摘み取りを補助する、ボランティアの結成式が開かれました。「スイーツのまち」を代表する特産品の生産を維持するためには、農家の高齢化を解消し、世代交代を促進する取り組みが求められています。

富谷市ブルーベリー生産組合の組合長、高橋敏雄さん(74)です。ブルーベリーの魅力を広めたいと、市内では唯一、摘み取り体験もできる農園を営んでいます。

富谷市ブルーベリー生産組合 高橋敏雄組合長
「今年も来たよって言われると、元気で来てくれてうれしいなって人との出会いがあります」

やりがいを感じる一方、年々強まる暑さで、水やりなどの負担が増しているといいます。

富谷市ブルーベリー生産組合 高橋敏雄組合長
「真夏の摘み取り、草も刈っておかないといけない。年とってくるときついです」

富谷市の特産品を作ろうと、1980年代に始まった、ブルーベリー生産。当時は30代だった組合員も、今では70代が中心に。

富谷市ブルーベリー生産組合 高橋敏雄組合長
「今まで私たちがやってきたことを若い人たちにも受け継いでもらいたいとは思いますけど、仕事の量が通年年間通してありますので、そこまで手をかけられるかどうか。“必ずやりなさい”とは言えない」

長年取り組んできた地域のブランドを守るため。世代交代を促進するには、若い世代の挑戦を支える取り組みが必要だと考えています。

富谷市ブルーベリー生産組合 高橋敏雄組合長
「助成金頼みではないが、少し手厚く保護してもらわないと尻すぼみになるのが見えています」

こうした状況の中、富谷市が2016年に始めたのが「ブルーベリーサポーター制度」。収穫作業が忙しくなるこの時期に、ブルーベリーの摘み取りを手伝うボランティアを募集するもので、今年は富谷市内に住む40代から70代の男女14人が参加します。

参加者
「ブルーベリーも富谷の特産なので、自分の家で3つぐらい育てているがなかなかうまくならなくて、農家さんではどんな風に育てているのかを学び、子供にも伝えてみたいと思って」
「栽培している方が高齢化で大変だということで、少しでもお手伝いしようかなと」

富谷市では、6月28日から7月15日まで、市内の13店舗でブルーベリースイーツフェアが開かれます。

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