弁当持参の家庭に補助金 南相馬市支給、給食費無償の恩恵なし

給食を食べる子どもたち=太田小

 南相馬市は4月から、アレルギーを理由に学校に弁当などを持参し、給食費無償の恩恵を受けられない家庭に対する補助金の支給事業を始めた。市によると、これまでに約40人の申請があり、今後精査した上で支給する。不公平感を解消し、家庭の負担軽減を図る。

 対象は市立幼稚園、小中学校などに通う子ども。いずれも給食費は無償だが、アレルギーにより給食が食べられず弁当などを持参する家庭は、恩恵を受けられない上、負担が生じていた。市は保護者からの意見や個々のアレルギーに応じた給食の提供も難しいことから補助金の支給を決めた。

 補助金は給食費相当額で、給食を全て食べられない家庭には全額、一部の家庭には半額を支給する。本年度の相当額は1食当たり小学校が360円、中学校400円など。市の担当者は「保護者の負担が少しでも軽くなれば」と話した。

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